日本一周ツーリング 四国編

8月24日

天候:晴れ時々曇り

前回、南国編で走り残しになってしまった四国を走ろう。ということで出かけてきました。今回は四国だけを回って一旦家に帰る積もりですから、期間は短めになるでしょう。

神戸から四国へ渡るルートは幾つかありますが、事故の事があるから淡路島はあんまり通りたくない(笑)。どうせなら小豆島にも渡ってみるか、ということで姫路から小豆島行きのフェリーに乗ることにしました。

自宅から姫路までは国道2号から国道250号を走ったのですが、これが思ったより大変。距離にして50km程度しか無いですし、特に渋滞していたという訳でも無いのに3時間程掛かってしまいました。こんな事なら、けちらずに高速道路を使えば良かったですね。

そして、4月から数えていったい何回目になるかもう分からないフェリー乗船。船の中で何をするかなぁ、と思っていましたが、結局寝てしまいました(^^)。フェリーは無事に小豆島の北東の端にある福田という所に到着。時間はもう夕方になっていますから、今日はキャンプ場を探すだけにします。

ツーリングマップによると、島の反対側辺りに鹿島オリーブビーチキャンプ場というのがあるので行ってみます。島の北側の海岸線沿いのルートをつらつらと走りながら、ようやくたどりついてみると、キャンプ場らしきものが無い。おかしいなぁ、と思いながらしばらく走っているとヘルシービーチキャンプ場というのが見付かりました。ま、ここでもいいかということで、さっさと寝てしまいました。8月も後半になってくると日の落ちるのが早くなってきますね。7時頃にはだいたい暗くなってきます。行動時間が短くなるからちょっといやかな。

本日の行動
神戸→小豆島
走行距離
104km
使用金額
3723円

8月25日

天候:曇り

朝起きて、という割にはそれほど早くない時間なんですけど(^^)。とりあえず道の駅に行って情報収集すると、島の南端の白浜岬というところが景色が良くて有名らしいので、行ってみます。途中、入り組んだ県道を走り、林道に迷い込んだりしながらようやくたどりついた岬は…せっかくの景色がおおい茂った草木で隠れてほとんど何も見えない。これは残念。

気を取り直して、次は二十四の瞳映画村。小豆島といえば、これを外すわけにはいかんでしょう。ということで行ってみた。すると入場料を取る。しかも630円も。ちょっと高いとも思ったけど、せっかく来たんだからと払って中に入りました。基本的には映画のセットがまるまま保存してあるんですけど、それほど広くない。ほんとにこれだけのセットで映画1本撮れるのだろうか。岬の分教場セットはお年寄りには「懐かし〜」ってな感じで受けていたけど、私はそこまでの世代ではないからいまいちピンと来ない。壺井栄文学館を除けば資料的価値の高いものもほとんど無いし。映画村内で、「二十四の瞳」を一日中上映してるから、これを見れば入場料のもとは取れるかもね。

島を適当にぶらぶらしながら、次にやってきたのは寒霞渓。ここは日本三大渓谷美だそうですが、この日は曇っていたせいかあまり景色がよく見えなかった。残念。ということで、少々消化不良気味な状態ですが小豆島を後にすることにしました。草壁港からいよいよ高松へ。高松、香川、いや讃岐と言えばうどん。実は私、香川県民にちょっと憧れてしまう、うどん好きであります。おいしいうどんがあふれるうどんパラダイス。うどんのうどんによるうどんのための国、讃岐。ああ、なんて素晴らしいのでしょう。

ということで、讃岐に着いたからにはうどんを食べなくてはいけません。国道沿いにあった適当な店に突入。注文するメニューはもちろん、ぶっかけ(うどんに薬味を乗せて醤油を掛けただけのもの)。そして、食う!…あんまりうまくない。おかしいなあ、と思いながらも、次の店にゴー!再びぶっかけを食う!…やっぱりあんまりうまくない。2軒で既にうどん4玉食ったので、さすがにこれ以上は食えそうにない。今日の所はここであきらめ。大川町という所にあるみろく温泉で汗を流した後、ちかくのキャンプ場に入りました。

本日の行動
小豆島→香川県大川町
走行距離
148km
使用金額
4535円

8月26日

天候:晴れ

朝、走りはじめて立ち寄った道の駅津田の松原の食堂に讃岐うどんがあったので駄目もとで食べてみる。意外とマシな味で、これまでの3軒の仲では一番おいしい。うーん、一見どうしようもなさそうなお店がおいしいとは、うどん道は奥が深い。

実は、昨日あまりにも期待外れなうどんしか食べられなかったので、香川出身の友人に連絡をとって聞いてみました。すると、香川でもおいしい讃岐うどんはなかなか食べられない状況だそうです。そのなかでも大丈夫そうなお店を2軒ほど教えてもらえたので、四国を一周してきてもう一度高松に寄ったときに食べに行くことにしましょう。

ツーリングの方は香川から海沿いの国道11号を通って徳島県へ。そして、鳴門大橋のたもとにある県道183号へ。ここは以前有料道路でしたが、今は無料になっています。瀬戸内らしい島と海が入り組んだ景色の中を快走して鳴門市内へ抜けました。

これからどうしよかと考えたのですが、四国と言えば八十八ヶ所の霊場参りが有名です。バイクだと1週間程度で回れると聞いたことがあるので、ものは試しで挑戦してみることにしました。そこで、さっそく鳴門市にある1番札所である霊山寺へ。納経帳などを買うときに一緒にお参りの作法などを聞いたのですが、これが結構大変。これも修行ですから、手間がかかる、と言ってはいけませんが、これほどとは正直思っていませんでした。考えが甘かったですね。それでも1番から2番、3番と順番になんとか回っていきます。17番までは吉野川沿いに割と近いところにあるので楽だと思っていました。ですが、逆にこれがずっと休みなくお参りを続けないといけないので、慣れない事もあってとても疲れます。結局、7番の十楽寺まで参ったところでダウン。軽井沢レジャーキャンプ場という所に入って休みました。1日に7カ所しか回れない様では、1週間で八十八ヶ所に参れませんねぇ。 さて、どうしましょう。

本日の行動
香川県大川町→徳島県神山町
走行距離
143km
使用金額
7378円

8月27日

天候:曇り一時雨

さて昨日の続きという事で、八十八ヶ所参りに。順番が変わってしまいますが、キャンプ場から近いということで、12番の焼山寺に向かいました。ところが、これがなかなか大変。オフロードをツーリングしている人にとっては、それほど大したことではないのですが、それでもかなりの山奥にあります。道も狭くてバイクで通ってもしんどいと思う程ですから、車やバスだととても大変でしょう。もちろん、歩いて回っている人にとっては、もっときつい道だと思います。

四国の八十八ヶ所参りというのは、巡礼のなかでもかなり有名ですし、それだけに参る人も多く、バスツアーなども多く出ています。ある意味で、大衆化、観光化してしまっていると思っていたのですが、このような山奥まで来るには、観光気分だけではなかなか辛い事でしょう。これが信仰というものなのかと思いました。

焼山寺の後は、平地にある比較的行きやすいお寺ばかりで、8番の熊谷寺まで参りました。 ですが、今日は5カ所を参っただけでかなり疲れてしまっています。このままでは八十八ヶ所回るのに1週間以上かかるのはもちろん、お参りをしているとどうしてもツーリングに気が行かなくなってしまいます。少し考えたのですが、やはり今回はツーリングに来ているのですから、ツーリングを優先させようと思います。巡礼は、また次の機会にそれだけをしに来ることにしましょう。

と、巡礼を諦めてツーリングだけに絞ると、移動が速い速い。当たり前か(^^)。一気に日和佐まで走って、久しぶりにYHに泊まりました。

本日の行動
徳島県神山町→徳島県日和佐町
走行距離
165km
使用金額
5861円

8月28日

天候:曇り時々晴れ

日和佐を出てからは、基本的に国道55号で南下。ここら辺りになると、道路から見える太平洋もなかなかよい景色になってきます。このまま一気に南下しきって、室戸岬まで行くのが通常のパターンなのですが、それは以前四国に来たときにやりました。また、沖縄から鹿児島へのフェリーの中で知り合ったライダーが、室戸岬を迂回する国道493号がとても良かったと言っていたのも気になります。ということで、今回は室戸岬をパスして山越えルートを採りました。この国道はツーリングマップにもお勧めとして紹介されています。

序盤は川沿いで、景色が妨げられないため結構気持ち良いです。道も、センターラインは途中から無くなったものの、ほぼ2車線分は確実にありますし。ですが、延々と続く山道はやはり途中で飽きてきました。もっと短いか、変化があるとよかったんですがねぇ。そうこうしている内に、なんとか海側まで到達しましたので、再び国道55号で今度は高知を目指します。

高知市では桂浜。ここには、坂本竜馬の像が立っています。以前、室戸岬に行った時に、中岡慎太郎の像があって、桂浜の坂本さんと太平洋を挟んで向かい合っていると知って以来、来たかった場所です。お目当ての坂本さんは…あ、居た居た。が、居たのはいいのですが、ちょっと背が高い。というより、台座が高い(笑)。遠くを見通してはるのは良いのですが、ちょっとお顔を覗きにくうございまするぅ。坂本さんは、そんだけ手の届かない人という事なんでしょうか。

無事、お目当ての坂本さんに会えたということで、高知市はおしまい。いや、もっといろいろ見るものはあるとは思うんだけど、今回はパスね。少し西に行った所で加田キャンプ場という所があったので、ここで休むことにしました。ここは、テント一張り100円と格安なのがうれしかった(^^)。

本日の行動
徳島県日和佐町→高知県日高村
走行距離
213km
使用金額
3551円
国道脇で一コマ
国道脇で一コマ

8月29日

天候:曇り

今日の目標は、まずは四万十川源流。昨日泊まった加田キャンプ場から、それほど遠くないと思ったのですが、実際走ってみると、道が狭くて曲がっていて結構掛かりました。地図で見ると、県道のすぐ脇に源流があるようにみえるのですが、行ってみると、まず道が途中からダートになる。オフロードバイクですから、それは別に苦になりません。次に、県道から脇道にそれる。あんまり遠いと大変だなぁと思っていると、ようやく"源流"という碑が立っている。やれやれと思ってバイクを止めるとなんと"源流点まで徒歩25分"の看板。これから更に歩くんかー。しかし、ここまで来て源流まで行かないのもしゃくなので、オフロードブーツのまま山道を歩き、なんとか辿り着く事が出来ました。お約束という事で、源流の水を飲んでみますがこれが冷たくておいしい。持ってきた水筒いっぱいに入れて行くことにしました。

次に向かったのは四国カルスト。ここも、地図では近いのですが実際に行ってみると非常に遠い。それでも、ガソリンスタンドで便利な道を教えてもらったので、普通に行くよりはずいぶん楽に行けたのでしょう。カルスト台地は綺麗な風景の中に、牛が放牧されていて、それはそれはのどかで良い所でした。風景を堪能しながら走ってさてこれからどうするか。 四国カルストの辺りにはキャンプ場があるのですがここに泊まると、明日足摺岬まで行くのがとても遠くなります。かといって、南の方には50km以上走らないとキャンプ場はありません。結局、今日疲れた方がマシと判断して走る事にしました。やってきたのは、用井温泉という所に併設されたキャンプ場。温泉に入って疲れを癒す事も出来たし、これでいっか。

本日の行動
高知県日高村→高知県西土佐村
走行距離
205km
使用金額
2566円
四万十川源流
四万十川源流
同じく四万十川源流
同じく四万十川源流
四国カルスト
四国カルスト

8月30日

天候:晴れ

まあまあゆっくり寝て、キャンプ場をあとにしました。ここからは、国道441号でひたすら南下します。ほぼ、四万十川沿いのルートで、景色は気持ち良いのですが道が狭いのが少々困る。あまり贅沢言っちゃいかんのだけどね。四万十川と言えば、欄干の無い沈下橋が有名です。途中で見掛けましたが、高い所が苦手な私は、眺めただけで済ませました(^^)。

中村市に出て、ここからは国道321号で海沿いのコースとなります。今日は少々波が荒れているのか、ちょっと豪快な太平洋の風景となっていました。国道を快走、足摺スカイラインも快走。このスカイラインは、それほど景色は開けないのですが道が走っていて気持ち良いルートでした。

そして、いよいよ四国最南端の足摺岬に到着。岬の展望台は、灯台と少し違う場所にあるので、"岬の灯台"をよく見れるという演出となっていて楽しめます。そして再び国道321号、通称足摺サニーロードを通って北上していくのですがここで看板を見て気が付きました。321=サニーなんですね。国道439号を与作(=よさく)と呼ぶのと言い、四国の人ってベタネタが好きなんでしょうか(^^)。

ずっと北上してきて御荘町の辺りまで来たとき、ここから半島になっている西海町の辺りが非常に綺麗とツーリングマップにコメントしていたので、行ってみました。半島に向かうまでの道は、狭くて通りにくいというのは覚悟していたのですが半島に出てからも、かなり狭いうえに曲がりくねっている。景色も思ったより開けた所が少なく、時間が掛かった割にはあまり楽しめませんでした。信じられないくらい海が綺麗とツーリングマップに書いてますが、私は沖縄の海も眺めてきてますから、なかなかコメントしにくいです(^^)。

さて、西海町で結構時間を食ってしまったので、もうそろそろ夕方になろうとしています。今日は、少なくとも宇和島市までは行きたかったのですが、それはちょっと無理そうです。地図を見て、国道からは外れるのですが山出温泉という所がキャンプ場も併設しているという事で、今晩はここで泊まる事にしました。

本日の行動
高知県西土佐村→愛媛県城辺町
走行距離
238km
使用金額
3344円
四万十川の清流
四万十川の清流
同じく四万十川
同じく四万十川
足摺岬の灯台
足摺岬の灯台

8月31日

天候:曇り

キャンプ場からは、県道、国道56号と走り次いで宇和島市へ。さらに北上し、八幡浜市から、いよいよ長大な佐田岬半島です。交通量も少なく、ひたすら快適な佐田岬メロディーラインを快走。ただ、風がちょっと強かったのだけが辛かった。

三崎町から県道になってからは、道も狭く曲がりくねっている上に、分岐が分かりにくく道に迷いそうになりながらも、なんとか三崎の駐車場に到着しました。ここから岬までは更に20分歩いて、ようやく到着。岬の先端には、もうお決まりの灯台がそびえ立っています。そして、岬からは九州(だと思う(^^))の山々がすぐそこに見ることが出来ます。これだけ近いということは、もしかしたら佐田岬に住んでいる人にとっては、四国の中心部よりも九州の方が身近な場所なのかもしれませんね。

佐田岬を見た後は、この辺りにはそれほど興味を引かれるものも無い。というより全体のスケジュールを考えると、そんなにゆっくりしてもいられないのです。この後は、基本的に祖谷渓に行って、その後高松でうどんを食べて帰るという積もりにしています。松山からは少々贅沢ですが高速道路を使って移動することにしました。松山自動車道の伊予I.Cから約100km。高知自動車道の新宮I.Cまで走って値段は2300円。決して安い値段ではありませんが、価値を考えるとそれほど高いというものではありません。走るのが目的のツーリングでも、状況によっては高速道路を使うのも便利だと思います。

新宮I.Cからは、祖谷渓キャンプ場まで約20km程なのですが、日が暮れてしまいました。山の中の真っ暗な道を恐る恐る走って、ようやくキャンプ場に着くことが出来ました。明日は有名なかずら橋に行ってみようと思います。

本日の行動
愛媛県城辺町→徳島県池田町
走行距離
390km
使用金額
5217円
佐田岬の灯台
佐田岬の灯台

9月1日

天候:曇り一時雨

キャンプ場自体も祖谷渓にあるわけですが、ここから祖谷川に沿った県道32号でかずら橋をめざします。しばらく、渓谷の景色を楽しみながら走っていたのですが突然通行止めの看板が現れました。この先の道が崖崩れで通れなくなっているそうです。うーん、別の道から行くとなるととても遠回りになるので、残念ですがかずら橋は諦めです。

高松市に向かう途中、道の駅もみの木パークで休憩したら、近くの塩入温泉の入浴券をくれたので、せっかくなので行ってみました。ここは、最近多く見られる小綺麗な温泉保養センターではなく、"村の共同湯"という感じのほのぼのした所でした。居心地が良いので、思わずのんびり過ごしてしまいました。

温泉で時間を過ごしたので、高松に着いたのはちょうどお昼頃でした。さて、いよいよ教えてもらっていたうどん屋に行ってみます。まずは、国道11号のバイパス沿いのパチンコ屋の駐車場にあるという、あたり屋というお店。店舗もプレハブでいかにも何かが期待できそうです(^^)。店に入ってしょうゆうどんの大を頼む。値段は300円。讃岐では高い方らしいですが、それでも格安。食べてみると、気合いの入ったコシは好感の持てる麺。これぞ讃岐うどんと、納得できるものでした。もう1軒は、とある観光地の中にあるのですが、私がたまたま運が悪かったのか湯がき過ぎ、というより半分のびたようなうどんが出てきました。 どんぶりいっぱいの麺が食べるのが少々苦痛。

あたり屋は確かに当たり。あのうどんを食べられただけでも感謝です。できれば、私が今度讃岐に行くときまで、あの味を保っていて欲しいものです。

うどんを食べて締めくくった後は、宇高フェリーで瀬戸内海を渡り岡山へ。神戸に向けて、国道2号と国道250号を使ってひたすら東へ走ります。思ったよりも道が混んでなくて、すんなり夜には帰ることが出来ました。

本日の行動
徳島県池田町→兵庫県神戸市(自宅)
走行距離
327km
使用金額
4840円
かずら橋には崖崩れで行けず
かずら橋には崖崩れで行けず