日本一周ツーリング 紀伊半島編

6月7日

天候:晴れ

思わぬ事故により2カ月も中断していた日本一周計画もいよいよ再開です。とはいえ、今から思えば4月の時点では準備も十分で無かったですし、心理的にも「とにかく急いで出発」と焦っていた様に思います。事故による停滞というのは、落ち着く為には良かったのかもしれません。また、色々とほったらかしになっていた事もこれを機会に対応することが出来ました。

例によって、出発前にばたばたと準備をしてようやく午後2時頃に出発しました。前回の教訓を生かして、少なくとも天気予報では晴れの日を選んで出発しております(^^)。今回は、リハビリ長期ツーリングということで、1週間程度で紀伊半島を回ってみる予定です。同時に、なかなか煮詰まらない荷物の構成についても実践して選択する事にします。

まずは混雑する大阪府下および和歌山市周辺をパスして一気に南紀まで行くため途中高速道路を使いながら良いペースで走り、夜の7時頃には白浜までやってきました。ここで、ちと気分を変えて、私にしては珍しく温泉に入りました。白浜温泉の公衆浴場「牟婁の湯」は銭湯の様な作りですが、中身はしっかり温泉でした。一応、交通事故をして怪我人ではありますから、怪我にも良いのかもしれません。温泉を出た後はもう遅いので、国道42号沿いにテントを張って就寝。

本日の行動
神戸→白浜
走行距離
209km
使用金額
3064円

6月8日

天候:晴れ

今日はとりあえず国道42号を南下して潮岬を目指す。このルートは以前も通ったことがあるけれど、そのときは夜中だったので何も見えませんでした。今回は昼間かつ晴れということで、じっくり堪能できます。

途中、イノブータンランド・すさみという道の駅で休憩。この辺りはミニ独立国を宣言しているらしく、道の駅ではイノブタの国王・女王がお出迎えをしてくれます。単にパーキングがあって土産物を売っているだけではない、こういう道の駅はなかなか楽しい。

さらに42号を進んで、途中江住という所から内陸に入り、大鎌・椎平林道を走る。ツーリングマップには大展望となっているが、実際には展望が開けるのはほんの一部だけでした。路面は砂利も細かく走り易かったです。でも、途中わだちを越え損ねて転倒しましたが(^^)。

いよいよ潮岬に到着。見渡す限りの"うみー"ではあるのですが、以前も来たことがあるのでそれほどの感動は無し。ということで、さっさと退散する。

ツーリングマップによれば、日本のエアーズロック(?)の巨大岩、古座川の一枚岩が近くにあるので行ってみる。確かに、巨大。高さ100m、幅500mだそうである。あんまり大きいのでカメラのフレームに収まりませんでした。だから写真は無し。

ここから再び国道42号を使って海沿いに那智勝浦に向かう積もりでしたが、途中県道43号を使って山越えでも行ける事が判明。なんとなくこっちのルートをたどってみたけど、これが結構失敗。ルートの大半が1車線から1.5車線の上にブラインドカーブの連続で神経を使う。深い山間を走るので景色が開ける所も無し。

へとへとになってようやく那智勝浦に到着。日本一の高さ133mという那智の滝は流石に豪快。これは、測ったようにカメラのフレームに収まるのでとりあえず1枚撮ってあります。一応熊野那智大社にもお参りして今日はおしまい。

本日の行動
白浜→新宮
走行距離
182km
使用金額
2467円
大鎌・椎平林道
大鎌・椎平林道
那智の滝
那智の滝

6月9日

天候:雨

午前4時頃、ふっと目が覚めてみるとどうやら雨が降ってきた模様。嫌な事は忘れようと再び寝て、ようやく10時頃に起き出すとなんとか雨がやんでいた。が、安心して朝食を食べていたら再び雨。どうやら今日は一日雨の様だ。

カッパを着込んで近くの熊野早玉神社にお参り。ここで今日のルートを検討するが、雨ではどうにも走る気が起きない。ということで、熊野本宮大社の宿坊に電話で予約を入れて、今日はそこらを散歩だけすることに決定。

まずは道の駅・紀宝町ウミガメ公園。ここはなんと道の駅にウミガメの水槽がある。これはなかなか凄いと思う。南紀の道の駅は変わった所が多いのだろうか。

次は県道141号、別名オレンジロード。なぜそんな洒落た名前がと思ったら道の両わきがみかん畑なのだそうだ。走ってみると、確かにみかん畑らしき低木が一面に見えるのは壮観だけど、いかんせん今は6月。実どころか花も咲いておりません。来るなら秋がよろしいかと。

ここからは国道311号で本宮町を目指す。途中、川沿いに景色の開ける区間が続いたけど、これが非常に良い。以前も思ったけど、深い山を川が削り取ったこういう地形は、紀伊半島らしくて非常に良いです。本宮町について、とりあえず熊野本宮大社にお参り。別に願を掛けてた訳ではないけど、熊野三山参りの完成です。

今日泊まる宿坊は、この本宮大社の付属の設備。というか、大社参りの人の為にあるものらしい。素泊まりで3000円はちょっと躊躇するものがあったけど、雨の中屋根の下で布団の中で眠れるのはありがたい事です。

本日の行動
新宮→本宮
走行距離
74km
使用金額
4964円
道の駅にウミガメ
道の駅にウミガメ

6月10日

天候:曇り一時雨

予報では今日も一日雨だったので、どうしようかと思っていたのですが、朝になってみると意外な事に雨がやんでいます。天気予報を見ても天候は回復に向かうそうなので、これは安心して走れそうです。宿坊を出て、まずは国道168号を北上し、途中から国道425号に分岐しました。今日まず目指すのはツーリングマップにあった不動七重の滝です。

しばらく走って疲れたところで少し開けた所があったので休憩。何げに近くにある立て看板を見てみると、偶然にも林道白谷池郷線の入り口でした。しかしツーリングマップにもある通り、ゲートがあって侵入できないようになっています。ここの林道は以前に走りに来たことがありますが、そのときはゲートなんてなかったと思います。残念ですが仕方ありませんね。

しばらくして、国道から滝への分岐道を分岐。ほとんど舗装の崩れた道を約6km走ってようやく、滝への歩道の入り口を見付けました。入り口?そうです。ここから沢伝いに約1km歩かないと目指す滝には辿り着けないのです。ここまで来ては引き下がれませんから仕方なく歩きましたが、やっぱりオフロードブーツは歩くのには適していません(^^)。

ようやく見ることの出来た不動七重の滝は確かに見事なものでした。ここまで来るのが大変という事も考え合わせると、なかなか価値はありました。

ここからは今度は国道169号を北上です。走っていて気が付いたのですが紀州山中では何でもないような国道沿いにもなかなか立派な滝がいくつも見ることが出来ました。これも山野険しい地形の成せることなのでしょう。

その後、吉野路上北山という道の駅に着きました。今日は不動七重の滝で時間を使ってしまったので、ここで既に時間は夕方5時になっていました。これからどう行動しようかと考えるのも兼ねて、とりあえず対岸にある温泉でひと休み。

温泉からあがって一息ついていたところ、なんと降らないと思っていた雨が降り始めるではありませんか。降ってきてみると、雨の中をテント張るのもいやだなぁ、という弱気が急にもたげてきます。一旦起こった弱気はそう簡単には消えません(^^)。

結局、今回のツーリングの最大の目的であった装備各品の要不要の取捨はだいたい出来たという事もあって、このまま一気に神戸まで帰ることにしました。ダート走行が少ないのがちょっと心残りだけどなんと言っても近所だから、また来ることもできるでしょう。

本日の行動
本宮→神戸
走行距離
240km
使用金額
2525円
不動七重の滝
不動七重の滝
不動七重の滝。水の落ち方が豪快
不動七重の滝。水の落ち方が豪快