北海道ツーリング

8月9日(土)

12:05 神戸出発(0km)

仕事とか本当はしないといけないたくさん(^^)の事にはあえて目をつぶり3年ぶりの北海道ツーリングに出発。天気予報では北海道方面には台風が近づいているらしいが、嵐の中のツーリングも一興と自分を納得させる。なにせスチャラカとはいえ私はサラリーマンなのだ。ある程度まとまった休暇というのは貴重なのである。今回を逃すと、また1年は北海道に行けなくなってしまうし。

13:30 大津S.A着(74km)

神戸を出発し西宮まで一般道を走行。西宮からは迷信^H^H名神高速に乗る。以前乗っていたKDXは125ccだったので高速道路を利用できずまとまった距離の移動に苦労したものだが、TT-Rに乗り換えてからはかなり楽になった。大津S.Aで最初の休憩とし、5000円のハイカとウーロン茶を買う。

大津を出てからはしばらくはツーリングらしきバイクの集団としばらく並走。が、途中渋滞にはまった時にはぐれてしまう。結局あいさつもせずじまいでした。彼らもやはり敦賀のフェリーターミナルに向かうのだろうか。だとしたら向こうで会えるかもね。北陸道に分岐してしばらくすると通り雨が降ってきた。暑い日だったし涼むのにちょうどよく、気持ちいい。高速を降りた後、敦賀まであと30km程度というところでリザーブに。TT-Rのリザーブは約2リットルあるのでここはこのまま押し切る事にする。

15:30 敦賀着(197km)

いよいよ関西から北海道ツーリングへの玄関口である敦賀フェリーターミナルに到着。港へ向かう道が3年前となんか違うな、と思ったら新港が出来ていていた。以前来た時はフェリーターミナルは古くて狭い建物だったのだた今度のはびっくりするくらい新しくきれいになっている。思わず「魅惑の変身(関西地方のみ笑)」とつぶやいてしまった。つまりは写真のような感じです。

フェリーターミナルに着いてまずすることはもちろんキャンセル待ちの申し込み。会社の夏休みの日程が直前まで決まらない関係上事前に予約は出来ない為、私はいつもキャンセル待ちに賭けるしかありません。今回は夕方の比較的早い時間についた為か24番という番号を貰う。定員が500人程度の大型フェリーなので多分乗れるでしょう。

フェリーの出航は23:30なのでだいぶ時間がある。ということで近くをバイクで散歩することにする。まずはガス欠寸前なので目に付いたスタンドで給油。7.5リットル入って787円。ガソリンも安くなったものだなぁ。その後は特に目的もなく国道8号沿いに北上。道はそれほど面白いコースではないのだが、日本海に面しているので景色はそれなりにいい。途中虹や夕日を写真に撮ってみる。

19:30 敦賀着(281km)

日も暮れたしフラフラと敦賀港に帰ってくる。このくらいの時間になるとちゃんとチケットを予約している人たちも集まってくるので、ターミナルは結構込み合ってくる。おなかが空いたので何か食べようと思ったけどレストランの料金はやはり高めに設定されているので、ここは貧乏ライダーらしく売店でパンを買ってやり過ごす。うーん、チープだ(^^)。

21時頃になると、一般客の乗船が始まる。これらの人たちが全員乗ってしまってから空いている席があると我々キャンセル待ちの人間がようやく乗船できるというわけだ。しかし、キャンセル待ちの乗船はまだ後とわかっていてもやぱり気になるので乗船手続きをするカウンターの近くに行くと、やはり同じ境遇らしき人達がたむろっている。

出港の1時間前である22:30頃になるとようやくキャンセル待ちの乗船手続きが始まる。「1番から4番のひと〜」「5番から10番のひと〜」というように番号の若い人から呼ばれていく。順調に23番まで呼ばれていき、さあいよいよ私の番かと思ったときに、カウンターの中でいやーな会話が聞こえてくる。どうやら、客室に空きはあるのだが、車両甲板にバイクを乗せるスペースが無いらしい。バイクなんてちょっとすき間があればどこにでも乗るやんけー、という私の心の叫びもむなしく「25番のひと〜」のコール。その後順調にキャンセル待ちの乗船は続き、どうやら今日乗れなかった乗客は私一人。あまりの自分の運の悪さにあきれている私一人を残してフェリーは元気に時間どおりに出港していってしまいました。ボー然。

翌1:30 就寝(281km)

結局この日はフェリーターミナルで野宿する。明日こそはキャンセル待ち番号1番をとってやると誓って!(^^)

本日使用金額 6,317円

荷物を積んだ、出発前のTT-R
荷物を積んだ、出発前のTT-R
雲間から光がもれるのが綺麗で撮ったが、やはり写真が下手な人間には難しい題材であった(^^)
雲間から光がもれるのが綺麗で撮ったが、やはり写真が下手な人間には難しい題材であった(^^)
曇りだったがなんとか夕日が見えた。ちょっとはマシな写真?
曇りだったがなんとか夕日が見えた。ちょっとはマシな写真?
魅惑の変身(^^)を遂げたフェリーターミナル
魅惑の変身(^^)を遂げたフェリーターミナル

8月10日(日)

4:30 起床

妙に早く目が覚めてしまう。フェリーターミナルが開くのは9時なのでそれまで何もすることもなくなんとなく時間を過ごす。こうして何もしない時間を過ごすというのも普段の生活ではなかなか考えられない事なので、これはこれで贅沢な事である。が、よほど暇だったのか気が付いたらこの間にジュースを3本も飲んでいた。うーん、謎(^^)。

8:30 フェリーターミナル

ターミナルの入り口を開けに職員の人が現れる。「キャンセル待ちですか?」と聞かれたのですかさずハイと答えて、めでたくキャンセル待ち1番をゲット。これで今日は乗船できたも同然(とは限らないのだけど)。安心したら睡眠時間が短かったせいか眠くなってきたのでしばらく仮眠。

11:30 再び起床

おなかも空いたし、せっかくなのでターミナルのレストランで飯を食ってみる。注文したのは中華丼。予想どおりレトルト。ま、贅沢は言うまい。ただ、味よりもレンゲがラーメン用のものだったので非常に食べづらかった。

食事を済ませたら夜まで時間があるので、またしても近所をツーリングする事にする。北海道ツーリングに行くはずがなぜか福井県で時間を掛けてしまっているがそんな事は気にしない。成り行き任せの行き当たりばったりが私のツーリングのモットーだし。昨日は北に向かって走ったということで今日は南に行くことにする。我ながら単純。ツーリングマップによると琵琶湖の北の辺りには短いながらも何本か林道もあるようなのでなかなか楽しそうである。今日はどうせ敦賀に戻ってくる事だし、ここは必要最低限の荷物だけを持って後はコインロッカーにしまっていく事にする。やはりテントや寝袋などの装備を全て降ろすとバイクもずいぶん軽く感じるものだ。

14:30 林道内の休憩所(338km)

久しぶりの林道を走り、なかなか気持ち良く汗をかく。と言っても私の場合下手くそで汗をかくのだけど(^^)。ダート走ると上体の筋力の無さが改めて痛感させられる。やっぱり普段の運動不足が響いているなあ。林道内に休憩所があったのでそこで休憩していると、同じTT-Rに乗った人がやってきたので少し話をする。バイク乗り同士だとなぜか然見ず知らずの人でも気軽に話掛けられる。その後はダートは終わりなかなか気持ちいいワインディングになる。途中でいい感じで琵琶湖の景色も眺めることが出来、十分楽しめた日帰りツーリングであった。

18:30 またしても敦賀着(401km)

今日はキャンセル待ちの1番だから多分フェリーに乗れるだろうけどもちろん100%の保証があるわけではない。万一今日乗れないとすると、全部で9日しか無い夏休みということを考えると北海道行きをあきらめるしかないかもしれない。という事でそれなりに緊張しながら発表を待つと無事に乗船する事が出来た。あーよかった。しかも、船室に空きが無いという事で普通なら一般客は立ち入り禁止であるドライバールームに入る。本来なら大部屋に雑魚寝のはずの2等料金で個室に入れたのは非常にラッキー。フェリーに乗るととりあえず風呂に入って、今日はベッドの上で就寝。

本日使用金額 16,070円

8月11日(月)

10:00 起床

ずいぶんゆっくり寝てしまった。まずはレストランが昼食で込む前に食事をする。やはりここもお値段それなり味もそれなりということで、ビーフカレー620円とチープに済ませる。飯を食うと洗濯。フェリーの中にコインランドリーと乾燥機まであるのでこれはなかなか便利である。あとは特にすることもなくただひたすら暇な時間を過ごす。

ちなみに今回乗ったフェリーは前年に就航したばかりの新造高速船で、従来片道30時間掛かっていた敦賀-小樽を20時間で結ぶという優れ物である。が、ここには大きな落とし穴がある。出港時間はどちらも23:30である。30時間掛かると小樽に到着するのは早朝の5:30であるから、フェリーの中で十分休息をとっておけばツーリングに非常に都合のいい時間配分となる。一方20時間で行ける高速船では小樽着は夜の19:30着となるが、こんな時間に着いてもたいして走ること無くどこかで眠るしか無い。つまり、高速フェリーに乗ってもツアラーにとってはフェリーで眠れないというデメリットしか無いのだ。これで高速料金まで取られるのだから、少々割に合わないという所だろうか。

20:30 小樽着

なんだかんだとフェリーに文句を着けながらも小樽には到着するものである。当たり前か。着いてみるとあいにく天気は雨。しかし、他のバイク乗り達は雨をものともせず次々に出発していく。私も雨の中カッパも着ずに出発だ。(実はカッパを持っていない(^^)。この事が今回のツーリングでは後々大きな意味を持ってくる…)

22:00 仁木町で就寝(439km)

今回のツーリングでは基本的に道南から道東を回ることだけをアバウトに計画している。とりあえず小樽市内で給油したあと、国道5号線を西へ。途中余市という所から道は内陸に曲がるのでその通りに走る。しかし、雨の中を走るのはつらいので早々に仁木町内の国道5号線の途中にあったパーキングにテントを張って就寝する。明日は晴れるといいなあ。

本日使用金額 2,908円

8月12日(火)

8:00 起床

多少寝過ぎたような気もするがともあれ起床。天候はやっぱり雨。といってもそれほど激しくなく、小雨がぱらつくという程度なので回復することを期待してテントを畳む。少々もたもたしながら9:15頃ようやく出発する。

10:00 ニセコビュープラザ道の駅(471km)

出発してからしばらくは国道5号線、別名羊蹄国道を走る。雨は相変わらず降りつつけているので、雨宿りも兼ねて途中道の駅で休憩する。私はこれまでのツーリングではあまり道の駅を利用しなかった(というかその存在をよく知らなかった)のだが、一般道にあるサービスエリアという感じでなかなか便利である。これで野宿が簡単に出来るようになっていれば言うことは無いのだが(^^)。軽く朝食を取りながら天候の様子をみるが雨はやみそうにないので、あきらめてそのまま出発する事にする。

しばらく羊蹄国道を走る。ここら辺りでは蝦夷富士の別名を持つ羊蹄山が見えるはずなのだが、あいにくの天候で全ては霧と雲の中。まったくついてない。さてここで少し問題が発生。羊蹄国道から道道456号線に分岐する予定が、この道が見つからない。地図のそれらしい交差点に来てもあるのは全然別の道道のみ。少し不安を抱きながらも地図を信用して、その正体不明の道道を行く。

その後も天候はいっこうに回復しないまま、羊蹄山の周囲を周回したとおぼしき道を走って国道276号線に入る。ここから道は南下して洞爺湖のほとりを通って太平洋岸に出る。ちなみに洞爺湖は半分霧に隠れながらもそれなりに見物する事が出来た。

1:30 白鳥湾展望台(トリップ見るの忘れた(^^))

太平洋岸に出てからは国道37号線を更に南下。まずは地球岬を目指す事にする。が、その手前で雨脚が強烈になってきたので白鳥湾展望台という所で雨宿り。体が冷えてきたのでうどんを食べて暖まる。しばらく食堂のおばちゃんとしゃべったりしながら時間を潰していたけど、雨はやっぱりやみそうにない。仕方なく、嵐に近い天候の中を半分やけになって出発。

地球岬に着いた時には天候は嵐。こんな天候でも観光に来る馬鹿は私以外にも居るものだ。ソロツーリングのライダー一人とカップルが一組。しかしそれ以外には誰も居ない。当たり前か。とりあえず岬に立って満足したので今日の宿を探すことにする。売店のおじさんに聞いてみると近くの無人駅の母恋駅か、室蘭市内のライダーハウスと教えてくれたのでライダーハウスに行ってみる事にする。

4:00 室蘭市内ライダーハウス白鳥の宿(594km)

ライダーハウス白鳥の宿は近くの喫茶店のオーナーがやっている無料の宿だ。幸いこの日はまだ空きがあったので、ここに泊まることにする。ライダーハウスには雨に降られてせっかくのツーリングが散々だ、とぼやいている人がいっぱいいた。みんな同じ気持ちなのねん。ここは近所に銭湯があるので、風呂に入って飯を食ってさっさと寝ることにする。明日こそは晴れます様に、などと贅沢は言わない。せめて曇りでもいいから雨がやんでくれさえすれば!(^^)

本日使用金額 1,630円

8月13日(水)

9:00 起床

朝食は近所のコンビニでパンを買ってきて済ます。天候は幸い雨はほぼやんだようで一安心である。荷物をまとめて10:00頃出発する。

11:00 苫小牧(631km)

室蘭を出発してひたすら国道36号線を東に走る。海沿いの国道なのだが海岸線を通っているわけではないので景色が良いというわけではない。それでもときどき太平洋が見渡せることもあり心もなごむ。順調に走って苫小牧で給油。ここまで雨は全然降ってこず、道路も乾燥してきていよいよ雨ともおさらばかと期待も膨らむ。

14:00 三石道の駅(778km)

苫小牧を出てからは国道235号線に乗り換え、更に海沿いを南下する。が、ここら辺りから再び雨が降ってくる。もうこうなってくると心境としては諦めと言うかなんと言うかよくわかんない気分になってくる。ただ、こんな雨の中でもツーリングライダーは多くいるわけで、対向車線を走ってくるライダーとはピースサインを交わす。私はピースサインはそもそも好きだけど、こういうときは「お互い雨の中を大変だね。でもがんばろう」という励ましがこもっている様に感じられてとても元気が出る。私のサインを受け取った人も同じように感じて貰えただろうか。

しばらく国道235号線を走っていると、新冠や静内といったいわゆる競争馬の故郷がある。ここら辺りでは国道沿いに有名な馬が所属している牧場の看板がたくさん出ていて、競争馬自体が観光資源になっている事を感じさせられる。が、残念ながら私は競馬をしないので馬の名前を見ても全然分からない。という事で素通り。

三石という所で道の駅があったので休憩することにする。ここで重大なニュースを聞いた。連日の雨で襟裳岬から更に東へ行くための道路が通行禁止になっているという事である。ここが通れないと道東に行くためにははるか門別まで戻って日高を経由しないと行けない。ほとんど北海道の中央部まで戻ることになる。これでは短い休暇の期間ではこなせない程の走行距離となってしまうだろう。そこまで戻らなくてもよい道として国道236号線というのがあるのだが、あいにくこの道はまだ開通していない。さてどうするか。しばらく考えたあげく、今回のツーリングでは道東行きは諦める事にした。とりあえず襟裳岬までは問題無く通れるので、襟裳岬でUターンしよう。

16:00 どっかのスタンド(796km)

ここで今回のツーリングで初めてホクレンのスタンドに入る。夏の北海道ツーリングと言えば、なんと言ってもホクレンのスタンドで貰えるホクレンフラッグだ。待望の旗を貰ってさっそくリアシートの荷物に括り付ける。

17:00 襟裳岬(841km)

ようやく北海道の南にとんがった場所、襟裳岬に到着する。襟裳岬は海に突き出しているせいか風の非常に強い場所で、雨雲も吹き飛ばされるのかここの周囲だけは雨がやんでいた。襟裳岬から北を眺めると日高山脈がすっぽりと雲に覆われているのが分かる。あれでは雨もやまない訳だ。

19:10 三石道の駅(914km)

襟裳岬から結局三石の道の駅に戻ってきて、今夜はここで野宿する事にする。雨が降っている時は、やはりテントよりも屋根のある施設を利用する方が楽。ここには便利なことにコインシャワーがあるので、雨と汗を洗い流してさっぱりして眠りにつく。

本日使用金額 3,122円

お世話になった(^^)三石の道の駅
お世話になった(^^)三石の道の駅

8月14日(木)

4:30 起床

早く眠るとやはり早く目が覚めるのだろうか。荷物を片付けたりなんだかんだとして6:00頃にようやく出発。通行止めで道東行きを断念したので、ここは一気に北上し道央へ向かってみる事にする。今日は雨はそれほど降らないのでそれなりに快調に走ることが出来る。来た道をそのまま戻るのもつまらないので地図を見て考える。結果、静内から少し内陸に入り、道道515号線へと向かうことにする。ツーリングマップによれば一部ダートになっているという事なので楽しみ。

静内ではやはり馬の牧場がたくさんある。もっと広大な敷地があるのかと思っていたが、この辺りでは意外とひとつの牧場がかなり狭い。これは意外意外。小雨がふっているので、ほとんど馬は放牧には出ていなかったけど、それでも何頭かの馬は見ることが出来た。しばらく行くと桜並木で有名な二十間道路に出る。実際の幅は二十間よりも狭いような気がするが、広い真っすぐな道が続いている。が、桜の季節でも無いのにこんな所に来ても単なる道だ(^^)。

ここら辺りから道道515号に分岐する予定だったのだが、なぜか道が見つからない。探している内に路地の様な狭い道に迷い込んでしまうので、諦めることにする。結局再び国道235号に戻って海沿いを北上。

11:30 富良野のドライブイン(1150km)

国道235号をしばらく走って門別まで来た所で今度は国道237号に分岐する。ここらあたりは山の中をひた走る。途中信号もほとんど無く、道もすいていてひたすら気持ちいい。今回の北海道で初めてツーリングらしい走りをしたのではないだろうか。富良野に入る直前辺りでドライブインを見付けたので一旦休憩。そしていよいよ富良野へ。

富良野といえば、すぐに「一面のラベンダー畑」と思ってしまう想像力貧困な私だが、さすがに8月にラベンダーが咲いている訳も無い。それは諦めていたけど、実際に富良野に入ってみても、比較的当たり前の町並みが続いているだけ。よーく考えてみると、富良野と言ってもちゃんとした市なんだから人も住んでいれば生活もしているわけだ。ラベンダー畑しか無いと思っていた私が間違っておりました(^^)。

富良野ではなんとなくワイン工場とチーズ工場に行ってみる。普段の私は、こういう観光施設の様な所というのはめったに行かないのだが、このときは何と無く行ってみたい気分になった。ワイン工場ではもちろんワインの試飲が出来るのだけどさすがにお酒を飲んでバイクには乗れないので、ワイン用の葡萄で作ったジュースで我慢する。でもこれも結構おいしい。

その後、中富良野から上富良野方面意北上していくとようやく道の両側に一面のラベンダー畑が広がってくる。ほとんどの所ではラベンダーのシーズンは終わっていて単なる緑の丘だったけど、一部遅咲きの品種でもあるのか咲いている所もあった。ま、これでラベンダーも見れて満足満足。

16:00 旭川(1242km)

富良野からはとりあえず北上して旭川に出て、そこから小樽に戻るというルートを考える。という事で国道237号をさらに北上。夕方の4時頃には無事に旭川に到着する。ここからなら多分今日中に小樽に到着する事が出来るだろう。が、素直に国道12号で札幌経由だと道もあまり面白くないだろうし渋滞もすごいだろう。ということで、道道7号から国道452号を通って夕張経由のルートに決定する。

国道452号は国道にしては珍しいダートらしいのでこれも楽しみ。が、結果的にはこれが大失敗。まず道道7号で南下しないといけないのだがこれがまたしても見つからない。結局地図と照らし合わせて番号は違うけどそれらしい道道があったのでそこを南下すると、目指す国道452号に合流出来た。ちょっと腑に落ちないけど、この時点で別の大きな問題が発生しつつあった。というのは日没が近づいていたのである。ここから夕張までは約85km。ダートであるという事を考えると2時間はかかるだろう。地図を見ると途中には人家すら無さそうな感じである。熊注意の看板も出ているし、万一途中でトラブルが発生したら遭難という可能性も考えられなくは無い。とはいえ、今更戻るのも面白く無いので結局勢いでそのまま進む事にする。

国道452号はツーリングマップではダートとなっているが、その後舗装が進んだ様でほとんどの区間がオンロードとなっていた。それでも断続的にダートが現れるが、固くしまった路面でしかもなぜか波状になっているのでなかなか走りにくい。そうこうしているうちにとうとう完全に日が暮れてしまい暗闇となる。街灯はほとんど無いし対向車もあまり通らない。ただ暗闇の中の道を一人でバイクを走らせるだけである。両側の山は真っ暗闇となって迫ってくる。普段の生活では忘れてしまっている暗闇の恐怖というものがだんだん現実のものとなってきて、もうツーリングを楽しむという余裕も無く、ただ怖いものから逃れたい一心で休憩もせずにひたすら走る。やはり夜になるのにこの様なルートを選ぶのは間違いだったのだ。

21:20 野幌S.A(1432km)

それでもなんとな8時頃には夕張に到着する。炭坑とメロンと映画の街、夕張で休憩でもしようかと思ったが適当な場所が無いなー、と思っているうちに通過してしまう(^^)。その後は岩見沢で道央自動車道に乗って、野幌S.Aでようやく休憩。北海道で高速道路なんてと思っていたが、意外とたくさんの車が走っている。

22:30 小樽(1483km)

道央自動車道を使って楽々小樽に到着。が、着いたのはすでに夜の10時を回っている。11時半に敦賀行きのフェリーが出港するはずだけど、さすがにその便のキャンセル待ちは締め切られていた。仕方が無いので、翌朝の舞鶴行きのキャンセル待ちに並ぶことにする。やはりここでも、同様の境遇の人たちがたくさんたむろっている(^^)。これはもう夏の北海道の風物詩と言えるのだろうか。

本日使用金額 2,265円

雨の中を放牧されているお馬さん達
雨の中を放牧されているお馬さん達
雨の二十間道路。まっすぐな道でした
雨の二十間道路。まっすぐな道でした
ラベンダーを撮った積もりだけどさっぱり分からんね。でも実物もこんな感じだったよ
ラベンダーを撮った積もりだけどさっぱり分からんね。でも実物もこんな感じだったよ

8月15日(金)

5:00 小樽

舞鶴行きのキャンセル待ちはさすがに先客が多いので事実上無理な番号になってしまった。ということでこちらは諦めてすかさず夜の敦賀行きのキャンセル待ちに並ぶ。こちらは素早く行動出来たせいか、無事5番をゲット。これなら乗船は可能だろう。

11:20 小樽出発

フェリーのキャンセル待ちの発表は夜の10時頃である。それまで丸一日暇になるので、近場でミニツーリングに行くことにする。今日は天気もいいので今回雨に祟られた羊蹄山→洞爺湖方面も考えたが、同じ場所に2度行くのもなんだかしゃくなので積丹半島一周をすることにする。

まずは国道393号で山を登る。快適なワインディングの上、途中からは小樽市街を一望出来る景色も見えて、これそツーリングという感じ。天気も快晴だし。そうこうする内に山間を抜けて岩内に到着する。ここからはがらっと変わって積丹半島周囲の海岸線ツーリング。こちらも快走で気分が良い。途中神威岬に寄って予定通り夜には小樽に到着する。

19:30 小樽着(1717km)

小樽に帰ってくれば後はフェリーの乗るだけである。これも予定通り(^^)キャンセル待ちに引っ掛かり乗船。よかったよかった。ただ、今回は2等船室に空きが無かった為、ちょっと高めの2等寝台になったけど乗れればこの際贅沢は言ってられないし。

本日使用金額 22,084円

神威岬からその先の神威岩を撮ったが大失敗。下手ですねぇ(^^)
神威岬からその先の神威岩を撮ったが大失敗。下手ですねぇ(^^)

8月16日(土)

21:00 敦賀着

相変わらずフェリーの中では何もすることが無く、暇、暇、暇。夜になってようやく敦賀に到着。後は真っすぐ神戸まで帰るだけである。さすがにお盆のUターンラッシュで北陸自動車道も名神自動車道もかなりの渋滞している。

翌4:00 神戸着(1915km)

これまでのツーリングの疲労と渋滞のせいで、思ったよりはるかに時間が掛かりながらもなんとか神戸に無事帰って来た。そのまま寝てしまい、これで今回のツーリングはおしまい。

本日使用金額 1,270円

数字・後日談

数字

期間
1997年8月9日〜16日。8日間。
総走行距離
1915km
総使用金額
55,666円

後日談

後から人に聞いた話だけど、北海道では最近道道の番号の大幅なつけ直しが行われたそうである。私が持っていたツーリングマップは、3年前に北海道へ行った時に買ったものだった為、全て古い道道の番号で載っていたという事。みなさん、くれぐれも地図は最新のものを用意しましょう(^^)。