分譲マンションに賃貸で住まう

2004/10/20作成

終の棲家と思ってマンションを買ったのに、急に転勤を言い渡されて引越し。転勤しっぱなしの予定であればマンションは売却してしまうとでしょうが、数年で呼び戻すと言われれば売らない場合もあるでしょう。その場合、ローンの返済と転居先の家賃の二重負担は大変ですから、分譲マンションをしばらく賃貸に出す事になる場合もあるでしょう。どこででもよく聞く話ですし、実際私の知り合いでもそういう境遇の人は何人か知っています。転勤でなくても、家族構成やライフスタイルの変化に伴って引っ越したけど、マンションを売ってしまわず賃貸に出す場合、なんてのも考えられます。いずれにしても、分譲マンションが賃貸物件として貸しに出されているというケースはあるわけです。

考えてみれば、これって結構いい方法ではないでしょうか。というのは、借りる方にとってですが。なんだかんだ言っても、マンションを購入するのには高いハードルが待っています。その点、賃貸ですとハードルは低くて済むわけですから気楽です。にもかかわらず、住まいとしてのクオリティは分譲マンションなわけですから。特に我が家の場合、住まいとしてのクオリティを求めて分譲マンションを買ったという面がありますから、必ずしも購入しなければならなかったわけではありません。しまった、当時このことに気がついていれば(^^)。

ただし、世の中いい話ばかりではありません。当然デメリットもいくつも考えられます。以下、考えられる点を挙げてみます。

そもそも物件数が少ない
当たり前ですね。上に挙げたケースと言うのは実際にある話ではありますが、そんなに誰にでも起こる話ではない。最初から賃貸用に計画されて供給されている物件に比べれば、圧倒的に数が少なくなるでしょう。物件数が少ないと言う事は、立地などの条件を希望すると探すとなかなか見つからないと言う事になります。
長期間住めないかもしれない
数年の転勤の間だけの賃貸物件だとすると、家主が転勤から戻ってくれば当然に出て行かなければなりません。数年後には引越しを強いられる事は覚悟しなければならないでしょう。
分譲住戸と差がある
分譲マンションの場合、マンションの管理は区分所有者で構成されるマンション管理組合が行います。この場合、区分所有者は貸し出している側ですから、賃貸で居住している人はマンション管理組合に参加できません(例外はあると思います)。と言う事は、マンション内で何か問題が起こっても自分では直接解決に働きかける事は難しく、貸し出している家主にお願いするしかなくなるわけです。また、管理規約によっては居住組合員と非居住組合員の待遇に差を付けている場合がありますから、そのデメリットは賃貸で居住している人にも降りかかってきます。駐車場がなかなか借りれないなんて事は十分にあり得るでしょう。