名刺箱の棚卸し

2007/9/25作成

少し思うところがあって自分の人脈を振り返ってみるために、名刺箱をひっくり返して全部に目を通してみたことがあります。

私は社会人になって今年で15年目なんですが、ごく初期の分を除いてもらった名刺は全部置いてあります。だから展示会で会っただけの顔すら覚えてないような人の名刺もたくさんあるんですが、それを含めても15年分の名刺が概算で1000枚程度。ちょっと物足りないような気もしますね。数が多ければいいってものでもないのですが。

名刺に関してもうひとつ。10年位前からの習慣なんですが、貰った名刺には会った日付と用件を必ずメモするようにしています。ほんとはもっと詳細な情報を記録するとか名刺管理ソフトを使うとかした方がいいんでしょうが、それだと手間が掛かってしまうんで、とりあえず手軽に出来る方法としてメモだけ記述。そんなメモでも効果は絶大です。メモの無い頃の名刺は見ても全く用件の思い出せないものが何枚もあるのに対して、メモのあるものは基本的に全て思い出せます。これはお勧めです。

ということで1000枚ほどの名刺を1枚1枚チェックしてたんですが、これが結構危険です(^^)。よくある「大掃除でアルバムを広げてしまう」に似たものがありまして、名刺をチェックするというよりも「あーこんな人居たなぁ」「そういえばこんな仕事もしてたなぁ」なんてことをひたすら懐かしんでしまって、なかなかチェックは進みません。この名刺箱、意外と自分の仕事の履歴になってます。

今回名刺を見返してみて気が付いたことがありました。前述のとおり、社会人になって15年目なんですが、前半8年はサラリーマンで後半7年がフリーランスです。このサラリーマン時代の名刺とフリーランスになってからの名刺には明確な違いがあったんです。

違いのひとつは数。圧倒的にサラリーマン時代の方が数が多い。バリエーションも段違いにサラリーマン時代の方が広い。こう書くとフリーランスになってから会った人に失礼にあたってしまうんですが、いわゆる一流企業の方の名刺もサラリーマン時代の方がはるかに多いし、職位も高い人が多い。つまりは、サラリーマン時代の方がはるかに広い範囲で仕事をしていて、フリーになってからは狭い領域に閉じこもって仕事をしてしまっているんですね。今更ながら、結構すごい会社に勤めていたんだなぁと思います。

じゃサラリーマン時代の方が何もかも良かったかと言うと、そうとも言い切れません。なぜなら、サラリーマン時代に名刺交換をした人のほとんどが、私個人を認識してないはずだからです。プロジェクトのスタッフの一員として、先輩や上司のおまけとしてくっついて行って名刺交換しただけですから。例えば、今からこの名刺の人々にコンタクトを取ったとしても「あんた誰?」と言われるのがおちでしょう。一方、フリーランスになってから会った人は、基本的に私が会った人です。今からコンタクトを取っても「ああ、あのときの」とは言ってもらえるとは思います。そう考えるとフリーランスになってから貰った名刺の方が価値があると言えそうです。

当初は自分の持っている人脈の確認のために名刺をチェックしたのですが、意外と自分の仕事の立ち居地の変遷や人脈の分類など、色々なことが分かって面白かったです。