一億総芸人社会

2009/9/16作成

随分前のことですが、たまたまテレビを見てたら閣僚人事について小沢さんと会談した直後の鳩山さんの映像が流れていた。狭い廊下にたくさんの記者が集まってきていたので、後ろのほうの記者からは鳩山さんが見えなかったようで「(前の記者)しゃがんで」と声がしたと思ったら、なんと鳩山さんがしゃがんだ。

おい、お前は若手芸人か。それはユーモアか?違うだろ。ユーモアはもっと知的なものだと思うぞ。お前がやったのは、単なる自虐ギャグでしかないぞ。

ここで私は別に鳩山さん自身の資質を問いたいとか、だから民主党政権はとか言いたいわけではありません。でも、小沢さんとか他の人だったら多分同じことはしないよなぁ。鳩山さん自身の資質って部分はあると思うけど、それが言いたいわけじゃないんです。なんというか、一億総芸人社会だなぁと、このとき思ったんです。

プロの芸人がギャグを言って人を笑わせる。これは当たり前。ではなくて、今は芸人じゃないタレントだって、一般の素人だってギャグを言うし、すべったらなじられる。外したことを言ったら空気を読めと怒られる。そして、みんながみんな、ネタを繰り出す隙をうかがっている。なんか、ギスギスしてないか?笑いってのは人を幸せにするものじゃないのか。なのに、今の笑いって、人を強迫観念で縛り付けているだけのものに成り果ててないか。

テレビが、芸人が内輪受けばっかりやるような番組ばかりになってつまらなくなったと言われます。でも、こう考えてみると、そういうテレビ番組を欲したのはみんながプチ芸人であろうとすることを是とした一般大衆なんじゃないのか。

なんだか、変な時代になったなぁと思った一こまでした。