アジャイル宣言には以下の一文があります。
要求の変更はたとえ開発の後期であっても歓迎します。変化を味方につけることによって、お客様の競争力を引き上げます。
アジャイルと対比されるウォーターフォールでは、要件定義は開発の最初の段階で行われます。開発が進行した状態で要件を変更すると、それまでの全ての作業がやり直しになってしまうので難易度が高くなってしまいます。一方、アジャイルでは要件の定義が可能です。別に魔法を使っているわけではなく、変化が前提になっているからですね。
ソニックガーデンの倉貫さんは、不確実な世界で成果をあげる〜変化を抱擁するアジャイル思考などで、この考え方を経営にも拡張しています。倉貫さんは変化を歓迎するどころか抱擁するとまで言っていますね。
そこで思うのは、この考え方って人生にも適用できるんじゃないかなと思うんです。多分似たようなことを考えてる人は多数いるので、私のオリジナルの発想というわけではないとは思うんですが。
人生の長期計画を立てている人は、結構いると思います。いい大学に入って、いい会社に就職して、定年まで勤めて、引退後は田舎に引っ越してのんびり、とかですね。この最も代表的な例は大谷翔平さんではないかと思います。ワールドシリーズ制覇という目標を立て、その目標を実現するためには何をすればいいかを精密に計画し、それを実行したわけですね。多分ですが世界中の親と先生が「大谷翔平を見習え」って子供や生徒に言ってると思うんですよ。言われた方は大変だろうなぁと思いますが。ちょっと話が逸れた。
目標を決めて、それを実現する計画を立てるのはいいんですよ。ただ、現実はそんな計画通りにはいかない。予想もしなかった事態が発生することもあります。大谷翔平さんの場合、世界一の才能と努力で全てねじ伏せたことでしょう。だって夢を実現したんですから。でも大谷翔平ではない凡人にはそんな突破力はありません。いい大学に入ろうと思ったけど落ちてしまって滑り止めに入学するかもしれません。親が失業して大学にはいけないかもしれませんね。いい会社に入れたとしても、リストラに遭うかもしれないし、会社が倒産してしまうかもしれない。計画通りにいかないことは、いくらでも発生するわけです。
計画が途中で達成できないとなったらどうするか。人生を諦めてしまうわけにもいきません。まあ、中には諦めてしまう人もいるとは思いますけれども、それは一応無しということで。計画が達成できないとしても人生は続くわけですし、その人生をただの敗戦処理として生きるのかというと、それも違いますよね。
そこで登場するのがアジャイル人生論です。アジャイルなら要求の変化はむしろあって当然です。要求が変化すれば計画を修正すればいいわけです。いくらでも対応可能ですね。この考え方を人生にも当てはめればいいわけです。当初の計画通りに進まない事態になってしまった。ならその時点での状況を分析して、新たな計画を立て直して進めばいい。
そもそも人生で計画を立てずに行き当たりばったりという人もいるでしょうが、ある程度の計画はあった方がいいのではないかと思います。でもその計画は絶対ではない。自分自身の努力不足で計画未達になることもあるし、予想もしなかった事態が発生することもある。そうしたときに途方に暮れるのではなく、ああこれは変化するときが来たんだなと思って、新たな計画を立てて再び前進する。そういう人生の進め方もあるんじゃないでしょうかねというお話です。