Google依存からの脱却

2026/6/2作成

Google アカウントが BAN される可能性

ネット上での生活で、随分と Google に依存してしまっているなぁという問題意識のお話です。

ちなみに Google 依存の話ですと、世間一般的には Google にプライバシーが筒抜けになることを危惧する方が多いです。なので対策としても、検索エンジンを Google 以外にするとか、ブラウザは Chrome を使わないとかいった話になるようです。

プライバシーを心配する方を非難するつもりは全くないのですが、個人的にはそれはあまり気にしてないです。そもそも著名人でもなんでもない私のプライバシーを Google に把握されたところで、特に問題はありません。漏洩して一般公開されたら嫌ですが、Google から漏洩するよりも私のパソコンから漏洩する確率の方が高いでしょう。また、Google は私のプライバシー情報を価値があると思っているから収集しているわけですよね。私としてはプライバシー情報を提供することで Google の各種サービスを無料で利用させてもらっているわけで、それはサービスの対価としてありではないかなと考えているからです。

では私の気にする Google 依存というのは、万一 Google アカウントが BAN されたときに非常に困るなということです。ああ、もちろん BAN されるような行動は一切していないというのが前提ですけどね。なら BAN される心配はないだろうと思うかもしれませんが、実際には誤 BAN ということはありますし、また私自身が Google の利用規約を 100% 順守できるとも限らないというリスクの話です。

ちなみにググったところ恐怖!! 「Google垢BAN」は突然に......。誤判定でも凍結されれば復活は望み薄。全サービス停止=「社会的な死」のリスクを軽減する対策とは!? という記事がありました。実際に Google で BAN されてしまった体験談です。この方の場合、子どものおむつ替えの様子を YouTube にアップしたところ BAN されたということです。事実上の児童ポルノですから規約違反は明確ですが、当人には児童ポルノの自覚はなかったでしょうから、主観的には誤 BAN ということになりますかね。その結果として非常に不便をこうむったというお話です。

この方のように、そうとは気付かずに規約違反を犯してしまったという可能性は誰にでもあると思います。利用規約の全文を読んだという方はそれなりに居るかもしれませんが、その内容を完全に理解したとなるとどれほどいるでしょうか。また、その利用規約も頻繁に変更されます。そういった変更に全て追随できるという方は事実上いないでしょう。ということは規約違反は誰にとっても他人事ではないわけです。

BAN されるかどうかの閾値になると、もっと不確定です。昨日はセーフだったのに今日はアウトということもあるでしょう。実際、内部で閾値を急変したことを起因とする BAN 祭りは定期的にネットで報告される話ですよね。閾値は当然非公開ですし、日々変動していると思われます。時には担当者のオペミスで過剰な閾値が設定されることもあるでしょう。そうしたミスに巻き込まれて BAN されても、Google 側にとってはテヘペロで済む話ですが、BAN された側にとっては文字通り死活問題になるわけです。となると、そのリスク管理はしておいた方がいいですよね。

もうちょっと BAN の可能性について検討しておきますか。恋人同士でスマホでエロ画像を撮るという人はそれなりに存在するのでしょう。そうしたとき、Google フォトに自動アップロードが設定されていると BAN されるリスクがあります。スマホでエロ画像は撮らないという人でも、例えばスマホを他人に勝手に使われてエロ画像を撮影されていたらどうでしょう。スマホにはロックがかかっているとはいっても、設定次第ではカメラ機能はロック状態でも使えますよね。デスクにスマホを置きっぱなしにして席を外した隙にそのようなことをされる可能性はゼロではないでしょう。

Gmail 宛にエロ画像を添付して送られてきた場合を考えます。理屈の上では私の Google のストレージ上にエロ画像があることになります。さすがにこの場合は BAN 対象外にしてほしいところですが、うっかりとメールに返信してしまったらどうでしょう。自分が発信したメールにエロ画像が添付されているわけで、この場合は BAN の可能性はかなり高いと思われます。

全くエロとは関係ないものを撮影したんだけど、見方を変えたらエロ画像に誤認されるという可能性もあります。ルビンの壺のように、一つの画像でも見方によっては他のものにみえるということはよくあります。特に接写していると周囲の情報が欠落するので誤認が起こりやすくなりますね。

長々と書きましたが、要するに「自分は規約違反をするつもりがないから大丈夫」というのは過信でしかないわけです。これまで BAN されなかったのはたまたまであって、いわば我々はダモクレスの剣の下にいるのと同等なわけですね。

Google アカウントが BAN されたら起こること

さて、BAN の可能性が常にあるということが分かりましたので、実際に BAN されたらどんな被害が発生するのかを考えたいと思います。Google のどんなサービスを使っているかは人によって違いますので、ここでは私の場合について考えます。だってここは私の個人サイトですから。

まず最大の被害はメールアドレスを失うことです。メインのメールアドレスとして Gmail を使っていますので、BAN されたらメールを介した連絡が一切とれなくなります。過去のメールを見返すこともできなくなります。これはかなりというか致命的に痛い。メールでしか連絡を取って無い人とは、今後一生連絡が取れなくなってしまいますしね。

メールアドレスを失うことは、各種のサービスの登録しているメールアドレスも無効になります。ログインしてメールアドレスを変更できるのならいいのですが、メールアドレスを変更できない場合はかなりの不便を被ります。ログイン時に確認メールを飛ばすサービスの場合、ログイン自体が出来なくなってしまいますね。

各種サービスのログインでいうと、Google アカウント連携をしているサービスの場合もログインできなくなってしまいます。幸い私はアカウント連携は基本的に使わないことにしているのでこの点ではリスクはありません。

次に大きいのは Google カレンダー。ここ数年、スケジュール管理は Google カレンダーを使っています。Google アカウントを BAN されたら、スケジュールが分からなくなります。未来の予定が不明になってしまいますし、過去の予定を確認することもできなくなります。これも日常生活においてかなり痛手です。

Google スプレッドシートはちょっとしたデータ管理に多用しています。仕事ではなくプライベートですから、お小遣い帳や体重データ管理などですね。いずれも数年分の蓄積がありますので、なくなると辛いです。

ブラウザは Chrome を使っていて、Chrome すなわち Google アカウントにログインして使用しています。この場合ブックマークやパスワード情報などを複数の端末で共有できるので非常に便利なのですが、Google アカウントが BAN されたら当然に使えなくなります。最近はブラウザのブックマークなどは使わない方が多いそうですが、私は Netscape Navigator 時代から使っていた古いタイプの人間ですのでブックマークは多用しています。もしもブックマークが失われたら、普段自分がアクセスしていたサービスが何だったかも思い出せません。

Chrome のパスワードも大切です。基本的にはパスワードは Chrome とは別管理にしているのですが、利便性のためにパスワードは Chrome に記憶させるようにしています。Google アカウントを BAN されても別管理しているパスワード情報は無事なのですが、全てのサービスでパスワードを別管理が徹底できているかというと自信がない。ちょっと試しに使ってみるだけだからとパスワードを Chrome に覚えさせただけにしてしまっているサービスは実際にはいくつもあると思います。そうしたサービスはパスワード再設定しないとログインできなくなってしまいます。そしてパスワード再設定は大抵登録したメールアドレスを使いますが、そのアドレスが Gmail ですから既に使えなくなっているというわけです。これはダメですね。

スマホは Android なので、Google アカウントが BAN されたら使えなくなります。とまではいかないけど、かなり不便になります。Google Play が使えなくなるのでアプリの更新やインストールは出来ません。アプリへの課金は基本的にしていないので、その点は心配ないのですが。連絡先が分からなくなるのは困りますね。スマホにしか覚えさせてない知人の電話番号などもありますので。連絡が取れなくなってしまう。

意外と見落としていたのが二段階認証のアプリ。ワンタイムパスワードが表示されるアプリですね。私はなんとなくで Google Authenticator を使っていたんですが、これも Google アカウントに紐づいているんですよね。複数の端末で個別に設定しなくても同期してくれて便利と思っていたのですが、Google アカウントが BAN されたら使えなくなるということです。二段階認証を設定しているサービスはログインできなくなってしまいますね。そういう場合に備えて復旧用のコードがあるわけですから致命的ではないですが。

これは致命的ではないのですが、Google マップの投稿履歴が消えるのはちょっと寂しいです。Googleマップ ローカルガイドの写真マスターになりましたで追記した通り、私は今はローカルガイドレベル8まであがっているのですが、Google アカウントが BAN されたらこの実績が消えてなくなるわけですね。これは致命的ではないけれども、この数年ぼちぼちと積み重ねてきた成果がなくなることは寂しくはあります。

最後にウェブサイト管理関係。Google Search Consle(いまだに Webmaster Tools と呼んでしまうタイプの老害です)、Google Analytics、Google AdSense などが全て使えなくなってしまいます。サイト自体は AWS 上で構築して完結しているので大丈夫なのですが、アクセス解析などが使えなくなるのはウェブサイト管理上かなり不便になりますね。Google AdSense による収入は現時点では微小なので致命的ではありませんが、寂しくはありますね。

Google 依存から脱却の具体的方法

Google アカウントが BAN された場合のリスクが洗い出せましたので、ではどうやって Google 依存から脱却するかの対策を考えたいと思います。

まずメールアドレス。Gmail に依存しているのはかなり危険ですから、Gmail 以外のメールアドレスに移行します。具体的には「独自ドメインを使用するメールホスティング」「他の無料メールサービス」「有料メールサービス」が候補になると思います。

私の場合、saoyagi2.net というドメインを所有していますのでこれを利用するのも方法ですが、メールアドレスを維持することと、ドメインを維持することは目的も寿命も違いそうなのでちょっと躊躇しますかね。この個人サイトを閉じることは将来的にあり得ると思いますが、その時にメールアドレスをまたしても変えなくてはいけなくなるのは不便です。かといってメールアドレスのためだけにドメインを維持するのも大変ですしね。

他のフリーメールサービスを利用することは、依存先がそのサービスになるだけなので本質的な解決になりません。ということで、有料メールサービスを利用することを検討しています。具体的には、いわゆるプロバイダメールという奴ですかね。安くて安定していそうなところを見繕ってみましょうか。こうしたサービスはサービス終了のリスクもありますから、終了しなさそうなところを選ばないといけませんけどね。そんなの分かるわけないとも言えますが。

メールアドレスを変更したら、やることは結構たくさんあります。まずメールソフトの用意。クラウドサービスではなく、ローカルのパソコンで動作するメールソフトが望ましいですね。最近の事情には疎いのですが、Thunderbird あたりが定番になるのでしょうか。

各種サービスに登録しているメールアドレスを変更してまわる必要もあります。メールアドレスの変更が出来ないタイプのサービスがあると思いますので、その場合は諦めるかアカウントを作り直すか個別に検討しないといけませんね。

書き忘れるところでしたが、知人にメールアドレス変更のお知らせもしないといけません。これは友達少ないのでそんなに大変ではないのですけどね(ここ、泣くところ)。念のために Gmail を新メールアドレスに転送設定もしておきましょうか。

Gmail の過去メールはダウンロードできるようなので、ダウンロードしてメールソフトにインポートします。これで過去メールもローカルでいつでも検索可能になります。

次に Google カレンダー。別のカレンダーアプリに移行するのも方法ですので検討の余地はありますね。Google カレンダーを使い続ける場合は、定期的にデータをエクスポートするのがよさそうです。

Google スプレッドシートは代替がなさそうなので、今後も使い続けると思います。ただ、データロストは痛いのでこれも定期的にエクスポートすることにしましょうか。

ブラウザは Chrome 自体は使い続けるでしょう。Chrome に慣れ切ってしまいましたし、デベロッパーツールは無いと不便ですし。使い方として Chrome にログインも続けますかね。複数端末で設定が同期されるのは便利ですし。リスクは Google アカウント BAN 時にデータがロストすることですから、ブックマークとパスワードは定期的にエクスポートするようにしましょう。

スマホはどうしましょう。iPhone に買い替えるというのはちょっと現実的ではないです。それに Apple によるアカウント BAN のリスクは同様に存在しますから、本質的にはリスク回避になりません。幸いスマホにおける Google アカウント依存度はそれほど高くありませんので、Google アカウントを BAN された場合は別アカウントを作り直してアプリを再インストールすればだいたいリスク回避できそうです。Google アカウントの再作成自体がブロックされていたら、その時は iPhone への乗り換えを検討しますかね。

二段階認証アプリは乗り換えましょう。これは Google 製である必然性はありません。なんか適当なアプリを探したいと思います。

Google マップの投稿歴は諦めるしかないですね。Google アカウントに紐づいているというより Google アカウントそのものの利用履歴ですので。寂しいですけど諦めます。Google アカウントを再作成しても、二度と Google マップには投稿しなくなるとは思いますが。

Google Search Console はどうしようもないですね。そもそもが Google 自体の検索サービスに対するインターフェイスなわけですから。サイトは Google のサービスとは独立して存在するので、 Google Search Console が使えなくなってもサイト自体の運営は続けられます。SEO は不便になってしまいますが。

Google Analytics は別のアクセス解析サービスへの乗り換えは検討できます。無料でどんなサービスがあるのか全然調べていませんが。調べて乗り換えられるようなら乗り換えを検討しましょう。

Google AdSense は、これも別の広告サービスに乗り換えを検討しましょうか。こちらも全然探したことがないので知識がありませんが。

正しく恐れることが大切

ということで長々と Google アカウント BAN のリスクと対策について書き連ねてきました。対策を実行に移そうと思いますが、それもかなりの手間なので完了するまでは数か月くらいかかりそうな見込みです。合間にちょこちょこと進めることになりますからね。

さて根本的なところとして、このようなリスク管理は必要なのでしょうか。Google アカウントの BAN は実際に行われていることですが、大半の人にとっては無縁の話です。確率としては道を歩いていてトラックに轢かれるよりも少ないことでしょう。トラックに轢かれることを恐れて外出しないという人が滅多にいないように、Google アカウント BAN を恐れて Google のサービスを利用しないという行動は合理的なのでしょうか。

結論としては、リスクが低くても可能性があるなら対策は行っておく意味はあると思います。火災保険や自動車保険がありますが、火事になるとか自動車事故を起こすとかを自分事として捉えている人は少ないと思います。法律で決まっているから加入している部分があるにしても、万一のことを考えて対策をとっているわけですね。それは Google アカウント BAN 対策についても同様だと思います。滅多に起こりえないことだけど、起こった場合に致命的なダメージを受けてしまうので、それを回避するために対策を行う。対策を行うコストが法外なら無理ですので、現実的に対応できる範囲内で対策を行う。そういう温度感ではないかと思います。