Kindleインディーズマンガの「エスプレッソ・コーラ」が凄い

2023/10/18作成

最近、Kindleのインディーズマンガというのがあるのを知って、ちょこちょこと読んでます。普段読んでるような商業誌のマンガとは全く毛色が違う作品がいろいろと読めて大変楽しい。しかもこれ、読者は無料なのが大半なんですよね。作者にはAmazonから支払いがあるそうですが、それは広告料としてなのかな。人気作の作者さんは結構な報酬をもらってるという話ですが、Amazonはいつまでもそんな大盤振る舞いを続けられるのかな。まあ、それはこの記事の本題ではないから一旦おいておくとして。

いろいろ面白い作品はあるのですが、個人的に今一番気に入っているのは「エスプレッソ・コーラ」という作品です。

この作品、読み始めると最初に絵で驚きます。正直言うと、なんじゃこれって思います。すいません。まるでWindows標準添付のペイントで描いたような絵。というか、多分実際にペイントで描かれてるんじゃないだろうか。最近の商業誌ではどの作品もち密に描きこまれた美麗な作品が多いですが、それとは対極的な画風です。しかし、そこを突破して実際に読み始めると、これがもう凄い世界が待っている。

作品のテーマは児童発達支援の療育の話。新人保育士の山原先生とと上司の児発管(というのがあるのもこのマンガで初めて知りました)の高野先生を中心に進みます。作者の方はおそらく療育の現場で相当な経験を積まれたようで、かなり高度な専門知識も交えて詳細に語られています。

専門知識を語ったマンガというと、「マンガで分かる〇〇」といってキャラが吹き出しの中で長大なコメントで説明するという全然マンガになってないスタイルの作品がありますが、そういうのではありません。しっかりとストーリーがあります。

最近は商業マンガでもマイナーな分野を舞台にした作品がありますが、発達支援を舞台にしたものは見かけないかな。知的障害者/発達障害者側の視点としては、戸部けいこさんの「光とともに…」や、愛本みずほさんの「だいすき!! ゆずの子育て日記」「ひまわり!! それからのだいすき!!」「ぼくの素晴らしい人生」などがありますが、支援側を舞台にしたものは無かったような気がします。私が知らないだけで実はあるかもしれませんが。もしも商業誌ではなかなか実践できないテーマなのだとしたら、それがこうしたインディーズマンガで実現できるのならいいですね。

(2023/10/19追記)

ググったところ「リエゾン -こどものこころ診療所-」という作品がありました。児童精神科医療を舞台にした作品だそうで、テレビドラマ化もされているということは結構有名な作品なんですね。すいません、私が単に無知だっただけのようです。今後探して読んでみようと思います。