吉本弁の話

2023/6/28作成

以前どこかで書いたネタのような気もしますが、気にせず書いてしまいます。

私は関西出身のアラフィフです。当然関西弁をしゃべれるんですが、自分の使ってる関西弁って実は厳密な関西弁じゃなくて、吉本弁なんじゃないかなと思ってます。この場合の吉本は吉本興業のことで、要するに吉本興業の芸人さんの使ってる言葉ってことですね。

私のようなアラフィフ世代の特徴の一つはテレビネイティブであることが挙げられます。生まれたときからテレビがありますから、母国語の習得にあたって、周囲の大人からに加えて、テレビからの影響も受けているんですよね。私より上の世代は生まれた頃にはテレビがなかったり普及してなかったので、母国語習得は周囲の大人からのみだったはずです。なので方言も周囲の大人から習っているわけですね。

一方私の世代はテレビからも影響を受けています。関西ですから、当然テレビ番組も地元のものが多く放送されています。吉本新喜劇などもよく見てました。あっちこっち丁稚とかですね。未だに疑問なんですが、犬の伝次郎の着ぐるみって中の人はどういう姿勢で入っていたんでしょうかね。人間と犬では骨格が違うと思うんですが、綺麗に犬の形になっていたんですよねぇ。と言う話は余談になるのでおいといて。

ともあれ、母国語習得にあたってテレビからの影響も色濃く受けました。なので、私の関西弁って親や周囲の大人と同じではなく、テレビの影響を受けてるんですよね。母国語を習得したあとも、小学生の頃には漫才ブームが、高校生の頃には二丁目ブームがありまして、そちらの影響も多大に受けています。

ということで、私の使ってる言葉って、関西弁には違いないだろうけれども、吉本興業の芸人さんの影響を多大に受けているんだろうと思うんですね。関西弁でも地域によって細かな違いがいろいろあるんですが、そのあたりは一括して吉本弁に統一されてしまっているように思います。また、特に自分で不便だなと思うのは、関西弁で敬語表現がうまくできないこと。特に吉本興業の芸人さんの会話って、強調したどぎつい言葉がよく使われますから、当然に私の使う関西弁もそちらに影響をうけてどぎつくなります。言葉がどぎつくな一方で丁寧な表現は苦手になってしまう。なので敬語などは関西弁でうまくしゃべれなくなってしまい、そこだけ突然標準語になってしまったりする。これが吉本弁話者の現状かなと思ってます。なお、当然のことながら関西弁にも敬語表現はあります。あるはずです。多分。吉本弁の中には出てこないってだけの話で。