ゴミ分別アプリの調査メモ

2022/4/6作成

きっかけは自分自身が次のゴミ出し日をチェックする為に、自治体のごみ収集日の掲示をチェックした時のことです。ゴミの種類ごとに収集日パターンが決まっていて、自治体の地域ごとにどのパターンになるかが一覧された表になっていました。多分多くの自治体がこのようなポスターやチラシを作って配布していると思います。このチラシで確かに次のゴミ収集日がいつかというのは確認できるのですが、非常にわかりにくい。

わかりにくい点の一つは、ゴミ収集パターンで掲示されているので、自分の地域の欄を見ただけでは収集日がいつか分からない。収集パターンの欄の情報と突き合わせないといけない。もう一つは見た人が知りたいのは自分が住んでいる地域のごみ収集日なのに、自治体の全ての地域の情報が全部入っていて情報量が多すぎるということ。とはいえ、地域ごとにチラシを作り分けるのも現実的ではないでしょうから、自治体が作るチラシとしてはこれが精いっぱいだろうということも想像できます。

また、私が見たチラシは全て日本語で記載されていました。現在では多くの自治体で複数の国からやってきた外国人が住んでいらっしゃいます。そうした外国人の方とのトラブルの一つとしてゴミ出しの問題もよくニュースになっています。文化や生活習慣の違いに根差した問題もあるでしょうが、ゴミ出しに関する情報が日本語でしか提供されていなくてそもそも外国人の方が分からないという問題もあるのかもしれないと思いました。外国語版のゴミ収集日チラシを作っている自治体もあるでしょうけれどね。

今あげたような問題点は紙のチラシなら解決できないけれど、アプリなら容易に解決できるのではないかなと思います。では自分でそうしたアプリを作ってみようかと思ったのですが、同じことを考える人が他にもいるだろうから、もしかしたら既存のアプリがあるのかもしれないと思って調べてみたのがこのメモです。結論から言うと、既にありました。ただ、私は自分で調べるまでアプリの存在を知らなかったので、イマイチ宣伝が足りてないのかもしれない。アプリが存在することを知ってから改めてゴミ収集日のチラシを確認したら、ちゃんとアプリのお知らせとQRコードも載ってたんですけどね。自分自身が問題意識を持たないと、情報があっても目にとまらないものなんですねぇ。伝え方って難しい、というのはこの記事のテーマからは外れるので一旦置いておいて、以下ゴミ収集日アプリに関する話です。

調査とは別に、とりあえず自分でも作ってみるかということでゴミ収集日 | ツールボックスというのも作ってみました。データは東京都品川区が公開しているオープンデータを使用しています。

「さんあーる」

多分ゴミ出しアプリでもっとも有名なもの。全国から地元の自治体と居住地域を選択することで、その地域の次のゴミ収集日を表示することができます。自治体とは提携しているようで、自治体自体からアプリの利用を公式にお勧めされています。おそらくゴミ収集日に関するデータも自治体から最新のものを提供されているでしょうから、データの信頼性は高そうです。

その自治体のごみに関する最新のお知らせやゴミ分別情報など、ゴミに関する情報だけをワンストップでまとめて閲覧できるようになっているのは便利です。

アプリに言語設定項目は無いのですが、多言語対応しているようですのでOSの言語設定によって表示言語が変わるのだと思われます。

全国の多くの自治体が対応していますが、全てというわけではないので自分の住んでいる自治体が対応していなければ利用できません。

「自治体独自アプリ」

私が住んでいる自治体がそうだったんですが、さんあーると同じようなアプリを自治体自身が開発して提供しているパターンもありました。各自治体が独自に開発すると開発コストが多重にかかるので、さんあーるのような自治体相乗りの仕組みがあるといいんじゃないかなぁという気がします。

「5374.jp」

Code for Kanazawaによるプロダクト。地域を選択すると、ゴミの種類別に次の収集日が表示されます。日本語のみで多言語対応はしていなさそうです。プログラムはオープンソースになっています。

全国の多くの自治体に対応していますが全てではありません。有志が自治体のチラシなどからデータを起こして対応したもののようです。自治体と提携しているわけではないという意味では、データの信頼性では少し劣るかもしれません。

「オープンデータ」

アプリそのものではありませんが、アプリを自由に開発できるようにゴミ収集日をオープンデータとして提供してる自治体もいくつかありました。ほとんどの自治体が公式サイト上でPDFで公開しているでしょうからオープンデータにはなっているのですが、それだけではアプリから扱うことができません。ここでいうオープンデータとはCSVなどのアプリから扱いやすい形式のデータになっていることを言います。

ただし、オープンデータと言ってもデータ形式は自治体ごとにバラバラなので、各自治体に対応するアプリを作ろうとするとデータ形式を統一する必要があります。