今の写真を残そう

2022/2/23作成

坂本竜馬が写真を撮た頃から1世紀半。特別な人しか撮れなかった写真は庶民でも写真館で撮れるようになり、その後もどんどん技術は進んで民生用カメラが登場して誰でもスナップ写真が撮れるようになりました。写ルンです、チェキ、プリクラ、デジカメ、写メを経て、今やスマホで手軽に写真を撮れるようになりました。

そんな現代において、あなたは何のために写真を撮ってますか。「撮影なんかしたら劣化するじゃないか」と言ってカメラもレンズも防湿庫に入れて飾ってるだけとか、ひたすらチャートを撮影して性能評価してるような重度な沼の住人もいますが、それは全体からしたら圧倒的に少数派。やはり、人に見てもらいたくて写真を撮ってる人が大半だと思います。この場合の見る人というのは家族や友人と言うこともありますし、ネットでバズって多くの人に見てもらいたいというのもありますね。

家族、友人、ネット民に見てもらう場合ですが時間軸は今でしょう。今この瞬間でなくても、数時間、数日、せいぜい数ヶ月程度の時間軸の中で消費される写真が大半だと思います。それを未来の人にも見てもらいませんかというのがこの記事の主題です。

自治体の広報誌に「昔の我が町の様子」という写真が掲載されることがあります。明治や大正になると滅多に写真も残っていませんが、昭和以降になると残っている写真も多くなってきます。これ、そのときに撮影しようと思った人が居るから写真が残ってるんですよね。言葉にすると当たり前のことですが。現代の人が、昭和の頃の写真が撮りたいなぁと思っても絶対に撮ることが出来ません。では現代人は全く無力なのかというとそんなことはありません。現代人は令和時代に生きています。未来の人が令和時代の写真が撮りたいなぁと思っても不可能ですが、現代人は令和時代の写真を撮れるんですよ。これまた言葉にするとスゴく当たり前のことなんですが。シャッターチャンスは今あるんです。

街の何気ない風景。毎日目にしていると当たり前の風景過ぎて、わざわざ写真に撮ろうと思わないです。でも、これも今しか撮れない風景なんですよね。祭りの様子、商店街の賑わい、駅前の工事の様子。そんなの誰かが撮ってるだろうというのは、そうかもしれません。でも、撮った写真が全て後世に伝わるわけではありません。マスコミや役所が撮影した写真だって、何年何十年と時が経つにつれて失われていきます。後世に残す為には、一つでも多くの写真を今撮っておくしかないのです。