伝え方も大事だよね

2022/1/28作成

「値段下がってない」苦情にガソリンスタンド困惑 抑制策の効果は時差も

リンク先はYahoo!ニュースなんで、しばらくしたら消えてるかもしれません。恒久的に記事を残してくれたらいいのになぁと思いますが、それはこの記事の本題ではありません。

リンク先の記事で伝えているのは、ガソリン価格が高騰したために補助金が出るようになりました。ただ、補助金が出るのは元売りに対してであって店頭価格に反映されるまでには時間がかかります。店頭で値下げされてないことに対して苦情を言う人がいるとクレーマーチックに記事では紹介しています。

元売りに補助金が出て、それが店頭価格に反映されるまでに時間がかかるというのはもっともな話です。いわゆる「社会の仕組み」って奴でしょう。それはわかるんですが、一方で報道された直後が人々の関心が最も高くなるというのも「社会の仕組み」ではないでしょうか。大抵の人はニュースの内容なんて数日経てば忘れます。日々、いろんなことに忙殺されてますからね。来週になって店頭価格がようやく下がっても、それを補助金のお陰と認識出来ない人は決して少数ではないと思います。政府としてはせっかくお金をだして政策を実行しているのに、その効果を実感してもらえないなら、言ってしまえば金の無駄ということですね。

コロナ禍でリスクコミュニケーションがクローズアップされました。要するに、情報をただ伝えるのではなく、どの情報を、どの順番で、いつ、どういう言葉で伝えるかというのをもっと意識しましょうということだと思います。情報発信はそれ自体も大切です。秘匿されてたら意味ないですからね。でも発信すればそれでOKではなくて、最終的に受け手に伝わらなければ意味ないんですね。情報ってのは。リスクコミュニケーションが意図しているのはそういうことだと思います。行き過ぎると人心操縦になってしまうので危険ではあるんですが。そういう意味では、こうした解説的記事が出るのも有意義なことですよね。

そういう視点で見ると、今回のガソリン補助金は勿体ない政策だなぁと思うわけです。やってることは意味あるしちゃんと実行しているのに、それを人々に実感してもらえないなら残念ですよね。例えば補助金をこれからの分では無くて、少し遡った時期から適用して、更に元請けを通して全国のガソリンスタンドに出来るだけ短期間で価格に反映してもらえるように要請を出していたら、だいぶ違ったと思うんです。全てのガソリンスタンドが価格改定は出来ないでしょうが、一部が対応することによって政策効果を実感できたんじゃないですかね。

ということで、何をするかも大事だけど、それをどう伝えるかも大事と。自分の成果をことさらに周囲に伝えるのは下品って考え方もありますが、でも黙っていると声の大きいだけの人が得をする社会になってしまって、それはそれで問題ですよねぇ。