4Kモニタ DMM.make DKS-4K43DG3を買いました

2019/9/3作成

いやー、ついに買ってしまいました4Kモニタ。随分安くなりましたからねぇ。思えば初めて使ったパソコンのモニタは640x200ドットでした。それが3840x2160ですから、ええといったい何倍になったんだ。60倍くらいか。すぐには計算できねーよ!

買ったのはDMM.makeのDKS-4K43DG3というモデルです。DMMさんって随分いろんな物を扱ってますよね。そういえば私が今使ってるSIMもDMMモバイルだったわ。DKS-4K43DG3ですのでサイズは43インチです。4Kモニタと言えば大きさはそのままでDPIを高くする志向もありますが、私が今回選んだのはDPIは従来通りで画面を大きくする志向です。なぜかというと、とにかく作業エリアを広くとりたいから。

今や2Kモニタ2画面は基本的人権と言われるまでになりましたが、実際パソコンである程度作業をしようと思ったらそれくらいの表示エリアはどうしても欲しくなります。しかし実際には2Kモニタ2画面でもエリアが足りないなぁと思うことが多々あるのですよ。例えばプログラム開発をしているとき、ソースコードと資料と実行画面を同時に表示しようとしたら3画面欲しくなるんですね。実際には2画面でウィンドウを並べたり重ねたりしてやりくりするんですが、2K解像度ではウィンドウを並べるのは厳しく、重ねるとウィンドウの切り替え作業が頻繁に起こって作業効率が落ちてって感じで、日々イライラしながら過ごしてきました。そこで4Kモニタなんですよ。

4Kモニタに買い換えて、もう世界が一変したと言っても過言ではありません。4K解像度があればウィンドウの三つや四つ、全く重ねることなく表示することができます。この重ねることがないというのは本当に重要で、単にウィンドウ切り替えの手間が省けるだけではなく、同時に表示して見比べることが出来るということでもあるんですね。これほんと大事。

もう一つ4Kモニタならではの使い方としては、表計算ソフトなどで全画面表示という技があります。これはもう技と言ってもいいくらい便利。いままでひたすらスクロールしながら閲覧・編集していたデータが全部一望出来ます。従来は言ってしまえばドキュメントを潜望鏡で覗いていたような状態。それが4Kモニタによって一望できるようになるわけです。

意外とですが、デジカメ画像の見え方も変わりました。デジカメの解像度はずっと以前から4K程度あったわけですが、今までは閲覧するモニタは2Kでした。2Kではフルに表示できませんから、全体表示する際は間引いて見ていたわけです。詳細に見たい箇所は拡大して見るので、その際には全体が見通せない状態です。それに対して4Kだと間引くことなく全体が見通せるんですね。これが思った以上に効果があって、今まで見ていた写真も随分と印象が変わることが多々あります。

とまあ、4Kモニタのいい点を挙げてきましたが、当然ながら不満点もあります。不満点はDKS-4K43DG3固有の点もありますし、43インチという巨大さによるところもあります。

43インチという大きさに起因するところとしては、とにかくデカいという一言に付きます。とても当たり前のことですが。そりゃそうですね。43インチというのは普通はリビングに置いて使うサイズです。それがデスクの上に乗っかってるわけですからね。あ、ちなみにデスクに乗るかという心配は杞憂です。設置エリアとしては20インチ2Kを2枚使うのとほとんど変わりませんから。2Kモニタを2枚置けてるデスクでしたら問題なく置けると思います。

そうではなくて大きさによる問題というのは、一つは画面の端が見にくいということです。今時の液晶ですから視野角の問題はありませんが、やっぱり視野の端にある情報は見にくいわけです。そちらの方を見るときは首を振ったりとか、場合によっては体ごと動かさないといけないわけです。その点では設置サイズが変わらないとしても、2K2画面の方が優れてますね。なぜなら2画面に分かれていると、設置角度を変えることができるから。つまり、上から見て"く"の字の形に配置すれば視線の端でも随分と見やすくなるわけですね。私は使ったことはありませんが、おそらく湾曲モニタなら1枚モニタでも随分と見やすくなるのではないかと思います。

もう一つ大きさに起因するところとしては画面の上部が見にくいということです。こちらはもう見上げるしかないわけですね。従来パソコン用のモニタというのは目線が正面か少し下でしたので、上向きになるというのはほぼ初めての経験なわけです。ただ、これは慣れによって克服出来るのではないかなという気もします。従来でもトレーダーさんなど多画面を活用している方々は縦に2画面設置することもあり、見上げる動作にも慣れていたはずです。常用するウィンドウを配置すると大変ですが、たまに確認するような情報は上方に置いておくという使い方がいいような気がします。私は今のところSlackなどのチャットツールを画面上方に配置するようにしています。

先ほどの話とかぶりますが、4Kモニタの解像度というのは従来のモニタ体験の延長線上ではないので、使いこなすのが大変というのもあります。気が付いたら小さなウィンドウを画面の真ん中のあたりに複数重ね合わせて表示して使っていて、4Kモニタである意味が全然無いやんってこともまだまだ多くあります。4Kモニタならではの使い方に慣れないともったいないですね。

DKS-4K43DG3の固有の問題もいくつかあります。一つは色の調整がなかなか難しいこと。このサイズですから、パソコンの作業用というよりはデジタルサイネージ等の用途が考えられているのだろうと思います。工場出荷時の設定はかなり派手派手で、パソコン作業で使うにはかなり厳しいものがあります。ちゃんと調整すればちゃんと使えるとは思いますが、私はあんまりモニタの調整に慣れてないため、まだいまいちうまく調整出来てません。モニタ調整に慣れた方か、そういう人が身近に居るという方でないと、ちょっと辛いかもしれません。

モニタの調整が難しいのは色味の問題だけではなくて、液晶がRGBWになってるということもあります。実は私このあたりのことに対して全然予備知識が無く、4Kモニタならなんでも一緒だろうと軽い気持ちでDKS-4K43DG3を買ってしまったわけですが、DKS-4K43DG3などの低価格の液晶モニタはRGBW方式のものが多いようですね。

RGBWというのは私もまだきちんと理解してるわけではないのですが、要するに全てのピクセルがきちんと表示できるわけではないらしい。輝度であるWはピクセル単位で制御できるけど、色であるRGBは複数ピクセルがまとまってでしか制御できない、ということでいいのかな。輝度信号と色信号で解像度が違うって、昔のNTSCみたいですね。そんな理解でいいのかな。

ともかく、RGBWの液晶では全てのピクセルが完全に制御できない。大画面で動画を見るような用途では全く気になりませんが、ソースコードを表示させるような小さな文字を表示する用途には全く向いてないわけです。くれぐれもですが、プログラム開発をされる方はRGB液晶のモニタを購入されることを強くお勧めします。が、当たり前のことですがRGB液晶だと随分と高くなってしまうのですがね。

DKS-4K43DG3の細かい使い勝手についていくつか。これは私が使い方を誤解してるだけの可能性もあるので、後々修正するかもしれませんが、今のところの情報として挙げておきます。

一つは入力信号がなくなってもスリープにならないこと。なんと電源がオフになります。パソコンの電源を切ってしばらくしたらDKS-4K43DG3の電源も切れてくれるのですが、パソコンの電源を入れてもDKS-4K43DG3の電源は自動的に入らない。いちいちリモコンで電源をオンにしないといけない。これまで使ってたモニタはスリープに対応しててスリープに慣れ切っていたので、スリープしないのは非常に面倒です。なんとかならんもんでしょうかね。入力信号がなくなっても自動で電源オフにならないように設定すればいいのですが、そうするとずっと電源が入りっぱなしになって電気代が大変なことになりますし、液晶の寿命にもよくなさそうです。

もう一つはオートスキャンされないこと。私は2台のパソコンをDKS-4K43DG3に繋いでいます。DKS-4K43DG3はHDMIが3入力もあるので、ケーブルを切り替えることなく使えるのはいいのですが、オートスキャンではないので片方のパソコンをオフにしてもう一方のパソコンを立ち上げても、モニタの入力は切り替わりません。この際もいちいちリモコンで入力を切り替えないといけません。これも毎日のことなので結構面倒です。だいぶ慣れましたけどね。

DKS-4K43DG3はスピーカーを内蔵しています。それはいいのですが、パソコンをしばらく放置していてスクリーンセーバーが起動してモニタの電源をオフにすると、スピーカーの音もぶちっと切れます。当たり前と言えば当たり前なのですが、ちょっとドキッとしますね。パソコンでBGMを鳴らしながら別の作業をするなんてことが出来ないわけですね。あきらめてパソコンのスピーカーから音を鳴らすか、外付けのスピーカーを使うのが良さそうです。

最後に私がはまったちょっとした罠について。HDMIケーブルにご注意をというものです。4K対応というHDMIケーブルを買ったのですが、この製品はHIGH SPEEDとしか規格が書かれていません。4Kが表示できるのは確かだろうということで買ったのですが、実際にはHDMIには細かなバージョンの違いが多数あるようで、私の買ったケーブルでは4K30fpsまでしか表示できませんでした。調べてみると、HIGH SPEEDでも4K30fpsまでの規格も4K60fpsの規格も両方あるようですね。私の場合は主な用途がプログラム開発なので30fpsでも気にならないので大丈夫ですが、アクションゲーム用途とかだと致命的ですよね。安価なケーブルは危険ですので、きちんとHDMIのバージョンが明記されているケーブルを使うのがいいと思います。

(2019/9/6追記)

デジカメ画像について書きましたが、改めて考えると43インチという画面の大きさの影響が大きいような気もしてきました。2K43インチでの表示と比べてみないとなんとも言えないですね。

(2021/1/13追記)

この記事を再構成して4Kモニターは基本的人権を書きました。