アイコンをカツカレーに変えました

2018/4/29作成

このサイトには特にアイコンは設定してないのですが、利用しているあちこちのウェブサービスではアイコン設定してます。自分で絵が描けないのでシャレたアイコンを設定できるわけではなく、これまではマウス文字のこんなのをとりあえず設定してました。

旧アイコン
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しかしこれってあまりにもあまりだよなぁということで、アイコンをなんか変えたいと思ってたところにこの記事を読みまして。

坂本龍一 死を垣間見てわかったのは、意外なことだった

老境に至った坂本龍一氏の心境の変化と覚悟を綴ったインタビュー記事です。私はとても感銘を受けました。とてもいいインタビューですので是非読んでみてください。そして、この記事に影響を受けたのでアイコンをカツカレーにしてみました。いや、坂本龍一氏が言ってるのはそういう意味では無いのは百も承知なんですけどね。それを踏まえた上で、まあ憧れ半分おふざけ半分みたいなところで。

新アイコン
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ちなみにカツカレーの写真は「俺のカツカレーフォルダが火を噴くぜ!」となった結果です。ちょっと大げさですが。ここ最近の私の画像フォルダにはカツカレーがたくさんあるのですよ。なんでかというと、ココイチのカレーで何辛まで食べれるか、1辛ずつ増やしながらチャレンジしてるから。現時点で5辛までクリアしてます。って、ほんとバカでしょ。我ながら呆れるバカなチャレンジなんですが、坂本龍一氏の素晴らしいインタビュー記事に感銘を受けながら、こんなおバカなチャレンジの写真をアイコンにするというのも、ある意味私らしいなと思いましたので、これからはこのアイコンでいこうと思います。

ということでアイコンを変えたよというのがこの記事の趣旨なんですが、最後にインタビュー記事の感想を少々。

坂本龍一氏と言えば、言わずと知れた音楽の巨人です。才能もあっただろうし努力もされたのでしょう。結果として音楽の世界で大きな実績を残して世界的な名声を獲得されています。人生を音楽に捧げてきたと言っても過言ではないでしょうし、そんな方ですから音楽には人一倍大きな思い入れがあるだろうと思います。その方が「音楽に世界を変える力なんて無い」って言うんですよね。それはある意味すごいことだと思うんです。実際、坂本龍一氏自身の闘病生活の支えになったのも、音楽ではなくカツカレーだったわけですからね。ジョンレノンと愛と平和とピストルとという記事を書いたことがあるくらいだから、私自身は音楽で世界を変えるということにはだいぶ懐疑的です。音楽が特別に非力だというつもりはなく、世界を救うというのはそれだけ大変だということだと思っているのです。そういうこともあり、坂本龍一氏が音楽についてこのように発言されていることに非常に好感をもちました。そして、音楽には人も世界も救うことは出来ないといいつつ、それでいて自分には音楽しかないと言い切る坂本龍一氏もとてもかっこいいと思います。

そういう音楽に対する感じ方に加えて、インタビューは老境を迎えた坂本龍一氏の変化に踏み込んでいきます。年をとって衰えてピアノがだんだん下手になってきてること。病気をしたこともあって体力が落ち、仕事で挫折したこと。津波で壊れたピアノと出会ったこと。それらを踏まえて、自分のピアノの調律をやめたこと、などなど。

坂本龍一氏は音楽の世界では完璧であったと思うんです。そりゃ当然です。世界のトップの人ですから。才能もあって努力もした人が集まった中で、なおかつトップに君臨するには完璧であるのは当然のことですね。何か欠点があれば、よほどそれを補う何かがなければトップには立ちえない。しかし、徐々に完璧でなくなりつつある坂本龍一氏。完璧でなくなりつつある自分を受け入れること。完璧でないことが生み出すものを探しだそうとすること。

ピアノは調律しないと音がだんだん狂っていくわけですが、おそらく坂本龍一氏の技術があれば、狂った音程を把握した上で補正してきちんとした演奏をすることも可能なんじゃないかと思います。でも、そういうことではないんですよね。多分。

古びたモノが生み出す美しさを尊ぶ、日本的な「わび・さび」的な美意識にも通じてる気もするけど、それもちょっと違うような気がする。計算された完全な音ではなく、偶然の生み出す音の中に今までになかった美しさを探そうとしてらっしゃるのではないだろうか。そうした美しさは、多分完璧を追い求めてしまう若者には見いだすことは出来ず、完璧を追い求めてそこを突き抜けた者にしか到達できない世界がもしかして存在するのではないだろうか。そんな風に私はインタビューを読み解きました。とても的外れかもしれませんが。

私自身が老境にさしかかりつつあることで、竹熊健太郎氏にしてもそうですが、少し自分の先を進んでる人がどういう風に老境やその先にある死に向き合っていくのかということに、最近強く興味を持ちつつあるなぁということを感じます。