電子メールは生き残る

2015/2/2作成

これから書くのは主に仕事についての話です。私用については基本的に当てはまりません。

さて仕事におけるコミュニケーションツールとしては、第一に電子メールが挙げられるとは思います。でも電子メールって不便な点も多いですよね。宛先はccに列記しないといけないから書き忘れたり余計な人に送ってしまってトラブルになったり。この点はメーリングリストを作成することで改善は出来ますけど。

他にも、電子メール自体でテーマ管理が出来ないから個々人がフォルダ分けして自動振り分け設定したりしないといけなかったり、状態管理が出来ないから、どの件が進行中でどの件が完了したかも全部個々人がフォルダとかラベルとかで管理しないといけない。

電子メールはいろいろ不便ですから、それを改善する為のツールというのももちろんあるわけです。グループウェアとかが代表的でしょうか。グループウェアで掲示板を作成すれば、宛先管理は掲示板の閲覧権限設定を一回行えばそれで間違いがありません。振り分けも掲示板で一括に行えますから個々人が行う必要はなくなりますし、振り分けルールが人によって異なることによるトラブルなんてのもなくなります。掲示板に状態管理機能があれば、完了した件については非表示にして情報整理も出来ます。

では電子メールを廃止してグループウェアを導入すればすべて解決かというと、一概にはそうとも言えない。一つの会社の中であればグループウェアでコミュニケーションツールを統一してしまうことは可能でしょう。でも仕事は社内だけで動いているわけではない。取引先の人ともコミュニケーションを取らないといけない。ではグループウェアに取引先の人も招待して参加してもらえばいいんだということではあるのですが、それも問題があって、取引先にとって取引があるのは自社だけではないということです。取引がある会社の全てがそれぞれにグループウェアを導入したとしたら、その全部に参加しないといけない。それぞれのグループウェアの中では情報は整理されているけれど、参加しているグループウェアの数が膨大になったらとても管理しきれないことになるでしょう。

では社内のコミュニケーションはグループウェアで行って、社外とは電子メールというのは折衷案としてはそれなりに優れていて実際にそうしている企業もたくさんあるとは思います。でも、社内と社外で別のツールを使わないといけないのはやっぱり不便ですよねぇ。

改善案としては、グループウェアが統一プロトコルを持っていて相互に通信しあえるようになればかなりいいんじゃないかなと思うんですね。仕組みとしては、ネットニュースに近しいといいますか、そのまんまネットニュースのような気もしますけど。もちろんネットニュースでは保持する情報が不足しますので、いろいろと拡張しないといけませんけれど。

ということで、ネットニュース拡張のようなツールが登場するまでは、当面は電子メールがコミュニケーションツールの主役である時代が続くのかなと思った次第。別にそれが悪いとか言っているわけではありません。

(2018/1/31追記)

この記事を書いてから3年近く経ちましたが、状況は良くなったのか悪くなったのか。例によって自分の経験と観測範囲からのお話です。

メールはコミュニケーションツールにおいて、凋落は続いてるようです。メールなんて最近使ってないいう声はあちこちで聞きます。では全く使わなくなったかというとそうでもない。上で書いたとおり、みんなが使える最低限のインフラとしての地位はまだ揺るいでないようです。最後の手段としてはメールで連絡を取る。しかし、メールの使用頻度が下がっているので、メールチェックしてもらえずに連絡が付かないということも段々増えてきました。にも関わらずメールの代替ツールが存在しないので、むしろコミュニケーションの難易度はあがってきてるような気がします。これだけITが発達したのにも関わらず。

プライベートでは今はSNSがやはり全盛ですね。連絡手段としてはLINEだのFacebookだのTwitterだのInstagramだのが使われますが、全員が全てのアカウントを持っているわけでもないし、アカウントを持っていても毎日ログインしてるとも限らない。あの人に連絡取るときはこっちのSNSで、この人は別のSNSでって使い分けを強いられていて、正直勘弁してくれって思います。この点はメールの凋落によって明らかに不便になっている。また、ビジネスの世界でSNSをコミュニケーションの手段としてはあまり使われてない印象です。プロモーションなどには盛んに使われていますけど。

ここ数年で急速に普及してきてるのはチャットツールでしょうか。メールが手紙文化を継承してマナーがやたらとやかましくなったことの反動もあって、挨拶抜きでいきなり本題に入れるという点でもチャットが効率よくもてはやされているのはわかります。しかし、チャットもSNSと同様に、全員が全てのチャットツールにアカウントを持ってるわけでもないし、ログインしてるわけでもない。こっちの人とはSlackで、あっちの人とはChatWorkでといったことは現実に起こっていて、こちらも非常にめんどくさい。

2000年代頃にメッセンジャーが大きく普及してた頃は、APIを策定して違うメッセンジャーサービス同士でもコミュニケーション出来るようにしようという話が出たことがありました。残念ながら実現しませんでしたけど。しかし、昨今のチャットブームではこうした共通API策定の話も聞こえてこないような気がするのですが、誰もこの点で不便に思ってないのですかね。

そして、専用SNSとでもいいますか、BTSなどの課題管理ツールの類も、かなり普及してきてあちこちで見かけるようになりました。従来はこうした課題管理は社内のみで行っていることが多かったと思いますが、最近は顧客とのコミュニケーションツールとして使われることも多いように思います。単なるメールやチャットよりも複雑な管理が出来る課題管理ツールは確かに便利なのですが、問題は折衝相手の数だけ課題管理ツールが登場することで。まさに上記に書いていたようにおそれていた事態が、なんの対策もなく実際に使われるようになってしまいましたのが現代ではないかと思います。

例によって自分の思考のメモだけなので、これらの問題に対していい提案ができるわけではないのですが、ほんと誰も何も疑問に思わなかったのかなぁというのが不思議です。


あおやぎのさいと2.0 トドの日記2.0