上位10%に入る努力

2012/3/21作成

どんな道でも、極めようとしたら並外れた才能と努力と運が全て必要になります。どんなに「イチローみたいになりたい」と強く願っても、大抵の人はなれません。

ただ、そこまで頂点を極めようと思わなくても、全体の上位1%に入るくらいなら、もしくは上位10%に入るくらいなら、普通の人でも頑張ればできるのではないでしょうか。というのがこのエントリーの趣旨です。

考えるきっかけになったのは「コンビニのオーナーになりたい方へ - G.A.W.(http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20120315)」という記事です。要約すると、現役のコンビニ店長さんがこれからコンビニ経営を始める人へのアドバイスをしているというものです。

別に元の記事はコンビニ業界の頂点を目指すための方法として書かれてはいないと思います。おそらくですが、コンビニ経営をやっていく上で失敗しない、つまり数年で店を潰してしまわないための方法として書かれていると思います。

というと、なんだか随分レベルの低い話だなぁと思えますが、では実際にここに書かれていることを実行しているコンビニ店長さんはどれくらいいるでしょうか。想像でしかないのですが、全体の10%にも満たないのではないかと思います。逆に言えば、元の記事に書いてあることを実行すれば、コンビニ業界の上位10%には入れるのではないかということです。あくまでも、業界の外から見て勝手に想像しているだけなので、間違っているかもしれませんが。

元の記事を読んでみると、それほど難しいことを要求しているようには見えません。わかっている人からすれば「何を当たり前のことを」と思うことでしょう。しかし、実際にはその当たり前のことすら実行できない人というのはいるのです。別にコンビニ業界が特徴的にダメというわけではなくて、どの業界でもです。

どんな業界にも、全く努力しないダメな人というのはいます。これを下位10%としましょう。この人たちは努力もしなくてダメなので、それほど時間をおかずに業界から退場していきます。コンビニ店長だったら店を潰してしまうということですね。しかし、そういう人が退場したあとにも、新たに人は入ってきますから、常に下位10%のダメな層というのは存在することになります。

なので今日から心を入れ替えて努力をするようにしたら、それだけで下位10%から脱出できます。逆に言えば上位90%に入れるのです。これくらいの位置ではまだ長い間生き残っていくのは難しいですけどね。具体的には、コンビニ店長だったら毎日店の掃除をするとかでしょうか。これも想像ですが、ダメな店長って多分掃除もしてないと思うんですよ。世の中、広いものですから、そんな人もいると思うのです。

掃除をするだけではなくて、挨拶をきちんとするようにするとか、発注をもうちょっと考えるようにするとか、陳列を見直すとか、もっといろいろ努力をすると、どんどんランクが上がっていきます。そして、元記事にあったようなレベルに達する頃には、多分上位10%くらいには入っていられるのではないかなと思うんです。

上位10%というと、とても高い目標のように思えますが、実はそれほどではないと個人的には思っています。実際、元記事に書いてあったことは、簡単ではないけれど、さりとてコンビニに真面目に取り組もうと思ったらそれぐらいやってもおかしくないことだと思います。また、これくらいのレベルだと特別な才能などなくても普通の人でも実践することができるでしょう。

どうしてこれくらいの努力で上位10%に入れると思うかというと、一つには先ほども書きましたが世間の大多数の人はそれほど努力をしていないということが一つ。もう一つは努力をしていても、方法が間違っていることがあるということ。コンビニなのにオリジナル料理の開発に熱中してるとか。コンビニに来る客はそういうのを求めてないですよね。まあ、そうした努力も突き抜けてしまえば名物として認知されるかもしれませんが、それよりは元記事にあったような努力をしたほうが手っ取り早いと思います。

ということで、頂点を極めるのは大変でも、上位10%くらいを目指すのならばそれほど難しくはないのではないかなというお話でした。

(2012/3/23追記)

文章がだらだらと長くなってしまって論点がぼやけてしまったような気がするので整理。要点は以下の通りです。

あと「貧困とかは本人の努力の不足だと言いたいのかよ」という誤読が発生するかもしれないと思ったので、先回りして補足しておきます。貧困は環境の問題も大きく、環境は才能や運と同種の、個人ではどうしようもない要因の一つです。努力して上位10%に入っても、それでもなお貧困であるというのが貧困状態です。昨今の就活難民とかも同種の問題でしょう。なので「貧困の人は努力が不足している自業自得」であるとは考えていません。