1割以上の世帯が分譲マンションに住む時代

2007/9/27作成

随分前のニュースですが、2005年に分譲マンションの世帯普及率が10%を超えたそうです。ということは単純に考えて1300万人の人が分譲マンションに住んでいる計算になります。

さて、分譲マンションに住むにはある程度のマンション管理の知識が必要になります。では、果たしてこれだけ多くの人がマンション管理に関する知識を持っているのでしょうか。正直言って、10人に1人もの人がそんな知識を持っているとは到底考えられません。

もちろん、住人の全てが知識を持っている必要はありません。マンション管理に直接携わるのは区分所有者です。単純に1世帯平均4人家族とすると350万人くらいでしょうか。それでもちょっと多すぎます。また、この数は今後さらに増えると思われます。ちょっと変な言い方ですが、分譲マンションの大衆化の時代がやってくるわけです。(別に従来の分譲マンションがハイソであるという意味ではありません。単に割合として稀少な存在だったという意味です)

分譲マンションが大衆化して普及すると、マンション管理の知識が無い区分所有者によってマンション管理に関するトラブルが今後ますます増えていくのではないかと思われます。もちろん、従来だって無知な区分所有者によるトラブルはあったわけですし、その割合自体はそれほど変わらないと思います。問題は分譲マンションが普及することで、その問題の絶対数が増えることと、社会全体に占める割合が増加することです。おそらく、近い将来に分譲マンションの管理問題は大きな社会問題になるのではないでしょうか。

そうならないための一番いい解決方法は多くの人にマンション管理に関する知識をもってもらうことですが、それは理想論であって現実には難しいでしょう。となると、法制度や行政や民間による支援システムの構築が今後より一層重要になってくるのではないかと思います。