下駄ランナー

2014/2/7作成

シューズマスターのブログに「「良薬口に苦し」 イメージは下駄です。」という記事がありました。

もちろんシューズマスターは下駄を履いて走れと言っているわけではありません。それは無茶というものです。なぜなら、確かに下駄は究極と言っていいほどのストレートラストで全くあおりはないですが、別の意味でシューズとしての機能が不足しすぎています。

何よりもクッションが全くない。なので、ランニング時の着地の衝撃をシューズが負担してくれず、全て自分の体で受け止めなければなりません。関節や腱だけではとても受け止め切れませんので、強靭な筋肉が必要です。常人が下駄でランニングをすれば一発で膝を故障することでしょう。

もう一つ、下駄にはヒールカウンターもありません。足をロックするための機構は鼻緒だけです。しかも、鼻緒を自分の足指で常に締め付けていなければなりません。普通に走るよりも、更に負荷がかかるわけですね。

ただ、こんなランニングに不向きな下駄ですが、実は下駄でフルマラソンを走る人が世の中には居たりします。ほんと、世界は広いというか多様な人が居るというか。私が見たのはホノルルマラソンでです。ホノルルマラソンではその人は有名人のようで、あちこちのブログでも報告されていますので検索してみるのも面白いでしょう。その人はちょんまげに下駄履きで走るのですが、最後尾からスタートして「わっしょい、わっしょい」と掛け声を掛けながら、ずっとランナーを応援しながら追い抜いていかれます。下駄でフルマラソンを走りきるというのは、いったいどういう体の構造なのでしょうか?真似をしたいとは思いませんが、人体には限界というのはないものだろうかと思わされる人でした。