会社名のつけ方

2007/2/16作成

会社を作るとき、創業者は会社名を一生懸命考えて付けますよね。まるで自分の子供の名前を考えるように、もしくはそれ以上に意味を考え、自分の会社をひとことで表す会社名を探し、思い入れたっぷりに名付けます。そうして考えて付けられた工夫いっぱいの会社名が世の中には溢れかえってますよね。

が、そうして一生懸命考えられた会社名も創業者以外にとっては大抵はどうでもいいことだったりするんですよね。コピーの力を否定するわけではありませんし、業種の含まれた会社名は業務内容が分かりやすかったり、インパクトのある会社名だと印象に残りやすかったりするでしょう。しかし、他人にとっては他の会社と区別できればそれが第一の用途であって、それ以上の会社名に込められた思いなんて、いちいち気にしてられないですよね。取引先は他にもいっぱいあるし。

それに会社名だけ立派でも中身が伴ってないと仕方がありません。逆に言えば、中身が伴っていれば平凡な会社名でも特徴をもってくるわけです。世界的大企業であるトヨタ、ホンダ、松下電器など会社名のネーミングセンスは町工場と全く同じですが、これらの会社名を聞いた人はその会社自身の中身も含めて聞きますものね。

とまあ、会社名について比較的どうでもいいんじゃないの的な前置きをしましたが、それでも工夫することができるんだったら工夫しないよりした方がいいですよね。名刺を渡した一瞬のチャンスから会社名で仕事に繋げるということも有り得ないわけではないですし。また、私は創業者であって当然に自分の会社の会社名にはそれなりに思い入れたっぷりに名付けしましたんで、ここでそれを語ってみたいと思います。

会社名について語るにはその会社名をまず提示するべきなんですが、ここのサイトは仕事とは切り離して考えてますので、そのものを提示するのは控えます。それでは語りようがなくなってしまいますので「全て漢字」「個人の名前入り」の会社名とだけ明かしておきます。

まず漢字の会社名にしたわけは、同業他社に圧倒的にカタカナ会社名が多いから。IT系と言えば想像がつくと思いますが、ソフト/デジタル/ネットなどのカタカナ単語を組み合わせた会社名が非常に多い。もちろん、それが悪いわけではありません。それぞれ業務内容や企業理念を込めたちゃんとした会社名なわけです。が、これだけ多いと正直どれがどれだかよくわからない。ここでカタカナ会社名を新たに付けても、下手すりゃ同名の会社が既にあったりしかねません。同名の会社名がなかったとしても、他人からすればどれも似たり寄ったりですよね。

カタカナ会社名が多いということは、漢字の会社名はIT系では少ないわけです。漢字の会社名にすれば、それだけで少し他社より目立つことができるかもしれません。目立つということは、名刺を交換したときに相手の印象に残りやすくなり、もしかしたらそこから仕事に結びつくかもしれませんね。やり過ぎてあまりにも変な会社名にすると敬遠されて仕事をなくす可能性もあるかもしれませんが。

個人の名前を入れたのは、自分の責任を明示したかったからです。私は事業を会社にはしていますが、人を雇って組織として大きくするつもりはありません。あくまでもフリーランスとして働きながら、制度上法人にしているだけです。ですので、打合せに行くのも実作業をするのも最終的に責任を負うのも、全て私自身であるという事を明示する意味で個人名を付けました。