外注考

2008/4/17作成

うちは下請け業をやって生計を立てています。発注する側からしたら外注ですね。一方、外注に対立する概念として内制があります。

原理的に考えると、余計な管理コストが掛からないことから内制は常に外注より低コストになります。にもかかわらず現実に世の中で外注が頻繁に行われているのには、いくつかの理由が考えられます。

スポット的に発生する業務である
内制するためにはそのための人員を雇用しなければならず、雇用したら仕事が無くても給料を支払い続けないといけない。一方外注ならばそのときだけの費用で済む。
特殊な技術を要する
iPodの塗装を行っている会社のように、世界中を探してもそこでしか出来ない業務の場合は内制したくても出来ませんから、外注することになります。もっとも規模が大きくなってきたら会社ごと買収して内制化という手段がないわけではありません。
低コストである
一般に発注する側の企業は大きくて、受注する側の企業は小さいです。企業の規模の差は給与レベルの差にも現れてきますので、内制するよりも外注するほうが、管理コスト等を加味してもさらに安いということもあります。(書いててちょっと悲しくなってきますけど)。国際的に言えば、中国などの低コスト国に対するオフショア開発などもこの範疇に入ります。

うちは外注で食っていっているわけですから、上記のいずれかの条件を満たさないと仕事が取れないことになりますので、少なくともどれか一つ、出来れば全部の条件を満たせるように努力したいと思います。