営業の最初のハードル

2007/8/24作成

営業の最初のハードルと言っても色々あると思いますが、ここではお客さんに発注の意思をもってもらうというところにおいてます。

うちは仕事のほぼ全てを受託でやっています。この場合、お客さん側である程度やりたい内容と予算が決まった状態から仕事の話がスタートするので、「営業の最初のハードル」は既に越えた状態になっています。だから、ある意味非常に楽。また、お客さんがお願いする立場ですので、ある意味で下手に出てくれていることになります。交渉の主導権をある程度こちらが握ることが出来ると言う意味でも楽です。

一方、世の中には提案型の営業というのもあります。極端な例で言えば飛び込みのセールスマン。需要はあるけれどお客さんの中で具体的になってないし予算もついてないところに仕事を作り出すというもの。こっちは「営業の最初のハードル」をまず越えなきゃいけないわけで、その点で非常に難易度が高いと思う。また、たとえ仕事に結びついたとしてもお願いしたのは受託側ですから、交渉の主導権はお客さん側になってしまい、場合によっては色々無理を言われてしまう可能性もあります。

うちは受託をやってるといっても、継続して付き合いのあるお客さん相手だとこちらから提案をすることもあります。「ここ、ちょっと機能を追加したら便利になりますよ」とか。的外れな提案もしてしまうこともあるけど、お客さんもそりゃいいですねと同意してくれるものもあります。が、同意してくれるからって実際に仕事になって発注してくれるということはめったに無いんですね。要するに「営業の最初のハードル」が越えられない。

その追加作業によってお客さん側に掛かった費用以上の利益が出ることが期待できると明確に示しても無理。機能を削って規模を小さくして、それに合わせて費用も減らして、極端な話1万円や5千円でどうですかと言っても首を縦に振らない。社内稟議を通すのが面倒でも、それくらいの額なら担当者のポケットマネーでも対応できるだろうに。でも、根負けして「じゃサービスでタダでいいですよ」とでも言おうものなら「ではすぐにお願いします」となるわけだから、お客さんもメリットがあるということは分かっているんですよね。

お客さんの側で既に予算が設定されている場合は数百万でも数千万でも簡単に首を縦にふるのに、予算が設定されていないと1万円でも難しい。つくづく人にお金を出させるのって難しいなぁと思う。もちろん、それをウンと言わせるのが営業の腕なわけで、それが出来てない私は力不足ということなんだけど。