distributed.nteな日々:2001年5月

2001年5月2日:RC5-64 380位(-3) OGR-25 275位(+8)

いやね。にゃぎ〜はね。ちょっと狙っていたんですよ。何をかって言うと、OGRのチーム内首位。

昨日までの時点でチーム内首位はkmatsuさんとhaseさんが僅差で並ぶ状態。ポイント数は約15万Gnodes。それに対してにゃぎ〜は約14万Gnodesで、その差は約1万。

ちょっとセコイ話ですが、kmatsuさんもhaseさんもこの1ヶ月くらいブロックを送っていないようで伸びは完全停止。これはいける、とこっそりと狙っていたんですよ。そんでもって、逆転したら「わーい」って言ってやる積りだったんですね。

しかし、しかし、kmatsuさん。約1ヶ月ぶりにブロック送出したと思ったらなんですか。 37196ブロックって(笑)。昨日だけなら個人世界9位ですか。チームも昨日世界17位ですよ。それは凄いんですが…にゃぎ〜の野望はずいぶん先に伸びてしまいました。残念(笑)。

2001年5月3日:RC5-64 381位(-1) OGR-25 276位(-1)

ちょっと間が空いてしまいましたが、最近はやりのUnited Deviceの話題の続きです。

さて、これで日本からもある程度の規模の参加のある超分散プロジェクトが3つになったわけです。我等がDistributed.Net。そして、SETI@Home、United Device。という事で今回はこの三つのプロジェクトを独断と偏見で比較してみようと思います。

まずそれぞれのプロジェクトの目的です。

Distributed.Netは発足当初はRSA社の主宰する暗号解読コンテストへの参加でしたが、現在はOGRなどの大規模計算プロジェクトであればOKという姿勢を採っているようです。 RC5-64は直接の目的はRSA社の暗号解読コンテストへの参加です。 OGRは、数論上の問題であるOGRという数列を求めることが目的です。

次にSETI@Home。このプロジェクトの目的は地球外生命の発見ですね。地球外生命が発しているであろう信号を全天撮影の画像中から抽出するのが目的です。

そしてUnited Deviceの目的はある蛋白質に対して影響を与える分子を数億種類の候補の中から特定することです。

次に各プロジェクトの有益度です。

まずRC5。見事暗号を解読することによって、まずはRSA社より賞金がもらえます。これはかなり有益。そしてRC5-64暗号が脆弱なことを証明することによって、アメリカ合衆国が行っている暗号技術の輸出制限の解除もしくは緩和を狙っています…いました。実際にはコンテストが始まった頃からずいぶん状況は変わってきていて、今現在我々日本人も事実上問題ない強度の暗号技術を使用することが出来るようになっています。アメリカ合衆国の現在の暗号技術に対する政策は分かりませんが、現時点において事実上問題ないと言っていいでしょう。

次にOGR。これはOGRという求めることがNP完全である問題ですし、現在取り組んでいるOGR-24、OGR-25は人類は正解を知りません。という事で少なくとも数論上の意味は大いにあります。また、OGRは電波望遠鏡の建設時の最適化などにも利用されているそうですから、実用性も大いにあります。これは良い。

SETI@Home。地球外知的生命が発見される。これがもし実現されたなら、間違いなく人類史上に残る大事件になるでしょう。人類は紀元前から夜空の星を眺めて暮らしてきたのです。(もっともその星々が太陽と同じ種類のものであると知るのはもっと後の事ですが)。地球と宇宙の関係を知って以来、人類が宇宙に一人ぼっちであるかどうかというのは大命題でした。よってとても有益。

最後にUnited Device。蛋白質に対して特性を持つ分子を探すというプロジェクトですが、蛋白質の内の一つは白血病と深く関わっていることが分かっているそうです。もしもこの蛋白質に対する特性分子を見つけることが出来れば、白血病の治療薬を作る可能性があります。うおー、これは凄い。とても有益だ。なんせ白血病。思わずパジャマ着てぬいぐるみ抱いた子供が「ボク白血病なの。もうすぐ死んじゃうんだ。もっと生きたいよぉ。」と言っているシーンを想像してしまいました。これは心が痛い。子供のために私も何かしてあげなければ。ということで、これまたとても有益なプロジェクトです。

最後に各プロジェクトの不毛度を比べてみましょう(笑)。

RC5-64の最大の不毛度。それは、みんなが必死で探している正解鍵は、実はコンテストの出題者であるRSA社は知っているということでしょう。既知の問題を解こうと張り切っている。これはかなり不毛です。

次にOGR。OGR24、OGR25は人類は正解を知りません。この点ではまず不毛度は低いということになります。よかったよかった。OGRの数学的な意味ですが、正直どれくらいあるのでしょうか。OGRが求まること自体は意味がある事だとは思いますが、それって円周率が何億桁とかいうのとどれくらい違うのでしょうか。OGRが決まることによって証明される定理とかあるのかな。あったら有益だけど。そして、実はOGRは150くらいまでは近似解が既に見つかっているそうです。OGRはおそらくこの近似解からそれほど遠く離れた値ではないでしょう。もしくは近似解が実はOGRであったと確認されるだけの可能性も十分あります。だとしたら、とりあえず電波望遠鏡は近似解を使って建てたらええやん、って気もします。

SETI@Home。これ、普通に考えて見つからないと思いません?誰だったかの方程式の結果、宇宙に知的生命が同時に存在する数は5個程度だそうですし。それが事実だったとして5つの内のひとつの地球人類は他の星系まで信号を届かせる技術を持っていないんですよ。自分に出来ないことを他人に求めるのはちょっと無理と言うかなんというか。それに万一信号を発している地球外生命が居たとしても、現在の地球の技術で捕らえられる信号かどうかも分かりませんし。という事で、にゃぎ〜としてはSETI@Homeはかなり不毛度が高いと思います。

最後にUnited Device。これは探している分子が見つかったとしてもそれが即白血病なりの治療薬になるというわけではないという意味では結構不毛です。でも、こういう事の積み重ねが新薬開発なのでしょうし、まったく不毛と言うわけではないように思えます。少なくとも数億の分子を解析してみるという作業から研究者の手を離しておけるというのは研究活動自体には有益でしょうし。

という事で、勝手な言い草で三つのプロジェクトを比べてみましたが、ここで挙げた要素だけを見ると、なんかUnited Deviceが一番よさげなプロジェクトに見えますね(笑)。どうするDistributed.Net!!

2001年5月10日:RC5-64 385位(-4) OGR-25 279位(-3)

突然ですが、5月6日に久々のオフ会を行っておりました。内容は例によって秋葉での買い物と飲み会。詳しい内容はまた別にレポートしますが、その時ににゃぎ〜が購入したC3についてとりあえずレポート。

にゃぎ〜が買ったのはC3-667MHzです。早速dnetcのベンチマークをとってみました。その結果は、RC5 840,246.34 keys/sec、OGR 1,843,782.69 nodes/secでした。ちなみに、テストマシンに元々ささっていたCeleron300AのベンチマークはRC5 839,210.26 keys/sec、OGR 1,793,406.01 nodes/secです。

…Cele300並みかいいいいっ!!

HDBenchも採ってみましたが、整数 10685、実数 12685とせいぜいCele400並み。これじゃ価値ないよぉ。しくしく。

2001年5月14日:RC5-64 386位(-1) OGR-25 277位(+2)

ということで、ようやくですが6日に行ったオフ会のレポートを挙げました。

2001年5月15日:RC5-64 387位(-1) OGR-25 275位(±0)

久々にチームマシンリストを更新しました。全参加者の分が集まっているわけではないのですが、マシン数の減少はいかんともしがたいものがあります。特に、一時期チーム内マシン数でトップを走っていたhaseさんが職場のマシン環境変更によってなんと一台しか参加できていないのです。まあ、こういう事があるのも長丁場のプロジェクトならではですね。またその内変化もあるでしょう。ちなみにhaseさん、1台しか無い代わりといってはなんですが、Celeron800MHzと性能はそこそこ。あ〜、しかしCeleron800MHzでもそこそこという時代ですか。そうですか。

マシンリストに掲載するにあたっての修正点が一点。kmatsuさんのベンチマーク結果は1CPUでの結果と思われましたので、CPU数を単純に掛けた値にしています。複数CPUがあれば、全部使ってベンチマークしてくれてもいいような気がするのですが、そういう訳にはいかないのでしょうか。 kmatsuさん、マシンの名前に取り込み君とか再生君とかついてますが、これはやっぱりはやりのDVなマシン達なのでしょうね。

海星さんは、Athlon700MHz+Duron900MHz+Celeron850MHzと結構なパワーを誇っています。どうりで最近個人順位で追い抜かれていくわけだ(笑)。

にゃぎ〜は、Pen3-600MHzとCeleron600MHzが24時間稼動で、Celeron300MHzとCeleron400MHzが時々稼動です。職を失ってから職場のマシンというものが無くなってしまいましたから、弱いです。こんなことなら退職する時にこっそり職場のサーバ達に仕込んでくればよかった(笑)。稼動マシンの中にThinkPadが入っていますが、これがAC接続時のみとなっています。ノートPCですからバッテリ駆動時は鍵解読よりもバッテリ寿命の方が大事ですからね。しかし、にゃぎ〜は恥ずかしながらdnetcにバッテリ駆動時は計算を停止させるオプションがある事をこれまでずっと知らず、駆動させるのを諦めていました。最近になって、MLでhaseさんにそういうオプションがある事を教えてもらって、ようやく動かすことが出来るようになりました。

2001年5月17日:RC5-64 387位(±0) OGR-25 271位(+4)

小ネタではありませんが、今日は諸事情によりネタ連発で行きます。少々長いですがよろしくお願いいたします。

まず1発目。いよいよIA-64初の製品、Itaniumが製品化されるようですね。現在のx86の正統後継と思われるチップですから注目度抜群のはずなのですが、どうもいまいち盛り上がりに欠けるように思われてなりません。それもそのはずというか、今回のItaniumは単なるリファレンス的な意味合いで、本命はその次のMcKinleyと目されているそうですから。その辺の事情はおいといても、今回製品化されるのはクロック733MHzからと、とうに1GHzを突破してしまったIA-32から比べるとそれだけでも魅力の無い数字となっております。まあ、アドレスバスがこれまでの4GBからはるかに広がりますから、メモリが必要な用途には嬉しいのかもしれませんね。

さて、そんな世間一般的な事情はいいとして、やっぱり気になるのはRC5やOGR的な性能でしょう。ニュースには実際の製品に搭載されるOSが記載されていませんが、やはりWindowsNTは搭載されてくるでしょう。当然Win32バイナリも動作させる事は出来るでしょうからdnetcも動くことが期待されます。が…おそらくパフォーマンスは大したことはないでしょうね。それは、「クロックが大したことは無い」「Itanium自体が大したことは無い」「32bitバイナリの速度は所詮下位互換性のための機能だからこれも大したことは無い」の3拍子が揃っていることが予想されるからです。まあ、IA-64ネイティブのクライアントがリリースされたら、RC5-64も64bit鍵という相性の良さもあって、そこそこ期待できるかもしれませんが。

ところで、個人的に気になるのですが、今回のCPUの64bit化の更に先には128bit化なんて時代も来るのでしょうかね。32bitで取り扱える42億という数字は確かに小さいものでしたが、64bitになると1800兆ですから一度に取り扱う数値としては十分大きい様に思います。アドレッシングにしても、1.8エクサバイトを示せる訳ですから当面アドレス空間が足りなくて困ることは無さそうです。(32bitの時もそう言ってたような記憶はあるが…) こうして考えると、128bitまでは在りえてもその先はもう無さそうに思っても良いかもしれません。事情は違いますが、IPv6ではIPアドレスは128bitでこれはほぼ無限と宣伝していますし。実際、今後SIMD命令の普及でバス幅が不足するという事は在っても、単体のデータとしてこれ以上の大きな値を取り扱うことは無いのではと勝手に予想します。逆に、PS2の2560bitバスの様な極端なバス幅のシステムの様な方向性に行くのではないでしょうか。 2発目。今度はぐっと現実的になって、いよいよAthlonにおけるSMPが現実のものになるようです。 SMPをサポートした760MPチップセットがリリースされます。一つ気になるのは現行コアであるThunderbirdがAMDからは公式にサポートされないということ。次世代コアでPalominoからのサポートだそうです。まあ、にゃぎ〜個人的にはどうせさんだーばーど持ってないからどっちでもいいのですが、Palominoを仮に1.5GHzでデュアル動作させたとすると、RC5の性能としては10Mkeys/secが期待できることになります。おおー、ついに単体マシンにて10Mkeys/sec突破ですか。もっとも10MKeys/sec突破は他のマルチCPUマシンで既になされていますけど。まだまだ760MPはサーバ用途への提供の様で、一般ユーザが購入できるのは先でしょうけど、先が楽しみです。

3発目。ぜいぜい。 Athlonの新コア、Athlon4が発売になったようです。これはコアにPalominoを採用したものです。従来のThunderbirdと比べて何が変わったかというと…えーとえーとにゃぎ〜はあまり追っかけてなかったので詳しくは分からないのですが、おおよそ次の様な機能拡張がなされているようです。「ルックアヘッド・キャッシュの搭載」「電圧&クロック制御のPowerNow!搭載」「SSE互換?の3DNow!Pro搭載」「消費電力低下」「なんでか知らないけど10%程度の性能向上」。画期的という程の変更ではありませんが、ないよりあったほうがいいものばかりでしょうか。でも今Thunderbirdを使っている人が買い換えるほどのものではないですね。あ、でも先ほどの760MPがThunderbirdで使えないとすると、SMPする人には価値があります。

ということで、ここんところ溜まっていたネタをまとめて吐き出したのは、明日からにゃぎ〜はしばらくツーリングに出かけてしまうため、ここの更新が出来なくなってしまうからです。 (そういえば、FTZのチーム発足当時もにゃぎ〜が旅に出てしまうことがありましたが) ということで、みなさまとりあえず1ヶ月後には一時帰国すると思いますので、それまでのご無沙汰です。


あおやぎのさいと2.0 distributed.netな日々