高速バスにデッドマン装置を

2013/7/6作成

高速バス衝突、運転手死亡 走行中に心肺停止か 東北道

このところ、この手のニュースをよくみかけるような気がします。今までほとんど聞かなくて、最近になってたて続けに報道されるのはちょっと変な気はしますが、それはとりあえずおいておきます。

でまあ、どこで見かけたのか忘れましたが、続報で運転士に対する健康診断を強化するそうです。それはそれで結構なのですが、果たして健康診断で急性心不全の兆候を発見できるのだろうか。急性心不全の発祥理由はそれぞれあるでしょうが、その一因として過重労働の可能性はないのでしょうか。つまり、過労死というやつですね。となると、勤務実態の調査をしてもいいのではないかと思うのは考えすぎでしょうか。

あと、いくら健康診断をして健康な人だけを運転士にしたところで、運転中の急性心不全をゼロにすることはできないですよね。であれば、その万一が起こったときの事を考えて、高速バスにもデッドマン装置を装備するという方向には話は進まないのでしょうか。

デッドマン装置というのは、運転士がもしも急死した場合にはすみやかに停止することによって暴走事故を防ぐ装置です。急死でなくても、突然意識を失った場合でも同様のことです。なんか不謹慎な装置なような気がしますが、鉄道などでは普通に装備されているものです。自動車が走る凶器であることを考えると全ての車にデッドマン装置を装備してもいいような気がしますが、優先度を考えると乗客が多く速度も速く走行距離も長い高速バスにまずデッドマン装置を装備するのは理にかなっているような気がするのですがどうでしょう。

(2015/12/16追記)

「デッドマン装置」で検索してたどり着く方もいらっしゃるようなので少々追記。

まず上記では全ての電車にデッドマン装置が取り付けてあるかのように書きましたが、実際にはそうではないそうです。以前はワンマン運転の場合のみに義務付けられていたそうですが、これは2006年の省令改正でツーマン運転でも設置義務ができたそうです。ただし、地下もしくは高架を走る場合でATSなどが設置されている場合には除外とのこと。

デッドマン装置と同等の装置としてEB装置というものもあるそうです。デッドマン装置はボタン、ハンドル、レバーなどがあって、これらを運転士が常に操作していないといけないというものです。万一操作が外れると、自動的に運転が停止されます。それに対してEB装置はハンドルやブレーキなどの操作が一定時間全く行われなかった場合に自動停止するものだそうです。上述の設置義務はデッドマン装置もしくはEB装置のどちらでもよいようです。ちなみに私鉄系はデッドマン装置が、JRではEB装置が主流だそうです。

私の主張はこうした緊急停止装置を高速バスを含めた自動車全般にも設置してはどうかというものでしたが、当然ながら導入には問題もいくつか考えられます。

当然ながら装置を追加するわけですからコストが増加します。安全のためですからコストは二の次とも言えますが、だからといって無制限に安全コストをかけられるわけでもありません。安全を考えれば自動車の運転手も乗客もヘルメットをかぶった方がいいですが、それは当面は難しそうですよね。

設置のコストもありますが、運転手の運転技能の問題もあります。これまでなかった装置の操作が追加されるわけですから、その操作に習熟しないといけません。設置を義務付けたとしたら運転免許の教習内容にも影響が出てくるでしょう。影響範囲は膨大ですね。

というようなことを考えたら、導入するならデッドマン装置よりもEB装置の方が適しているようにも思えます。デッドマン装置は運転手による物理的な操作が追加されますが、EB装置にはそれがありません。運転技能における影響を最低限にすることができるわけです。

EB装置の場合はソフト的に実装可能ということもメリットになります。現代の自動車はほぼ完全にコンピュータで制御されていますので、EB装置はソフトウェアを修正するだけで実装できるのではないかと思われます。であればコストはソフトウェアの修正だけで済み、製造コストはかからないことになります。ただし、既存の自動車に搭載することは難しいので、そこをどうするかは問題となるでしょう。

ともあれ、列車事故も悲惨ですが、自動車事故も悲惨です。こうした安全装置も一層の普及が望まれると思います。


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