東京に行けない話の真相

2024/3/10作成

毎日東京に行きたいと言ってる人がいる。
でも新幹線が高いから行けないんだそうだ。
「高速バスで行けば安いですよ」と言ってみた。
すると「高速バスはしんどいから嫌だ」らしい。

それ以降も彼は東京に行きたいと相変わらず言っている。

俺はこういうタイプの人間が嫌いだ。

— はまなす (@hamanasu2218) March 2, 2024

既に多数の指摘があがっている通り、東京に行く方法を相談しているわけではないんですよね。東京に行きたいと言いつつ、実は行きたくないとも思っている。そこんところを寄り添って欲しいと思っているんだけなんですよね。親友とか恋人とかだったら親身に寄り添ってあげるといいと思いますが、ただの友達程度だったらほっとけばいいと思います。

参考までに、この東京に行きたいと言ってるけど実は行きたくない人がどういうことを考えているのか解説しておきます。だいたいこんな思考回路になっています。

  1. 自分は今イケてない
  2. でも実は才能はあるはず。田舎の環境が悪くて伸びてないだけ
  3. 東京に行けばチャンスがいっぱいあるので才能が花開くはず
  4. また東京に行けばスゴい奴がいっぱいいるので、そいつらと交流することで自分は伸びるはず
  5. だから東京に行けさえすれば自分はもっと伸びるし活躍できる
  6. でも新幹線代がないから自分は東京に行けない
  7. せっかく潜在能力があるのに自分は田舎で朽ちていくしかないんだ悔しい

とまあここまでは本人の表層意識の中にも表れている考えです。ここまでをくみ取って、そうだよな悔しいよなぁと寄り添ってもらうことが「東京に行きたいけど行けない」に対する模範解答です。でも実際には以下の続きがあります。深層意識の中にしかないので本人は気づいていませんが、うすうすはわかっているはずです。

  1. 実際には自分には才能が無いかもしれない。というか多分ない
  2. 東京に行ってしまえば、自分に才能があるのかないのかが明らかになってしまう
  3. 才能があればよいが、なかったら悲惨だ
  4. 東京に行かなければ、自分には才能があるかもしれないという可能性を永遠に信じることが出来る
  5. だから本当は東京には行きたくないんだ

とまあこんな感じです。文章にしてしまえばなんじゃそりゃですが、大なり小なり誰しも持ってる感情じゃないでしょうかね。夢に向かって100%努力し続けられる人ばかりではありません。かといってダメな自分を100%受け入れるというのもしんどいです。「もしかしたら自分も」という夢をいだいて生きていくのは、決して悪い生き方ではないようにも思います。その思いを周囲にまき散らしているとうざい奴ですけどね。

実際のところとしては私が大学に進めた理由で書いたように環境によって伸びる伸びないという違いはあり得ます。だからこの方が言ってることは嘘ではないんですよね。しかしこの方は環境の問題があるとわかっていて、なおかつそれを乗り越える手段もなくはないのに、みすみすそのチケットを手放して、かもしれなかったという可能性をいだくことでプライドを守る方を優先した。とまあそんな感じかなと思います。