どこの会社でもいいんですかって、いいんですよ

2023/5/5作成

またしても転職活動をしてるわけですが、自己分析をしていると過去の転職活動のことを思い出したりもします。ここでは、その中で特に面接で印象に残った件について書きます。

転職活動では、自分なりの希望条件を整理して、その条件に合致した企業に応募します。たった一つどうしても入りたい企業があるというのは理想ですが、実際にはそんなことはありません。いくつもの候補の中から選んでいくわけです。

私は就活・転職活動と婚活って似ている部分があるなと思っているのですが、前述の唯一の希望の会社に絶対に入るんだって就活の仕方って、幼なじみが初恋の人でそのまま結婚して生涯添い遂げるみたいな話ですよね。とてもいい話だとは思いますが、万人に勧められるわけでもありませんし、現実の夫婦の大半はそういうケースではありません。アプリや結婚相談所でスペックを比較して妥当だと思えた人と結婚する人も居ますし、なんなら親が連れてきた顔も知らなかった許嫁と結婚する人も居ます。理想の相手が見つかるまで何度も結婚と離婚を繰り返す人も居ます。どれも就活・転職活動で置き換えて考えられますよね。

という前提をふまえて、とある企業の面接で面接官から言われた言葉がタイトルの「どこの会社でもいいんですか」です。その面接官はその会社の理念に共感し、どうしてもこの会社で働くんだといって入社して働いているのでしょう。それは立派なことだとは思いますが、万人がそうではないということを見落としてらっしゃる。まあ、私のように条件に合えばどこでもいいって考えで転職活動してる人間は採用側からみたら魅力的な人間ではないというのはそうでしょうけれど、一方そういう人も居ないと会社は回りませんし、社会にはそんな熱意の固まりではない人もいるんですよ。これって夢を持ちましょうってのと似た話かもしれませんね。夢をもって夢の実現のために頑張る人生は立派ですが、その夢を持てない人にとっては呪いの言葉になってしまってる。安易に夢を持ちましょうと語ってしまう高校教師あたりは罪深いなぁと思います。まあ、そんな感じの話ですね。

あのときの面接から何年も経ちました。あの面接官は今でも同じ会社で働いてるんですかね。であればいいんですが、しれっと転職してたら笑うんですけどね。現実が見えてなかったのはあなたの方ではないですかって。