電話と与信と

2017/4/15作成

こんな記事を見かけました。

不在着信だけ残すのといきなり電話してくるのは相手の時間と行動を拘束する行為だからやめてくれ

ざっくり要約すると、電話というのは受け手の都合を考えないメディアであって、電話を掛けるという行為は受け手の時間を奪う行為であるという話です。

ここまで強く主張はしませんが、言ってることは同意できます。基本的に私も電話は好きではありません。単にコミュ障だからってのもありますけどね。でも、電話の方が都合がいいシチュエーションというのもありますので、そういう時には電話を掛けることもします。そんな程度のスタンス。

上記の増田を受けてだと思うのですが、山本一郎さんが次のようなツイートをしていました。

昔、オンラインバンキングの与信やってるフィンテックの講演会で「電話に出ない人は所得が不安定で、時代が進むとさらにその傾向が顕著になってきた」って話をしていたのを思い出す。電話してくる人は時間泥棒という主張ももっともだけど、電話に出なくて折り返しもない人は単に信用されないだけだな。

— 山本一郎(やまもといちろう) (@kirik) 2017年4月11日

うーん、これってどうなんでしょう。昔っていうけど、フィンテックという単語が出回り始めたのってここ一年二年だと思うんですが、昔からあった言葉でしたっけ。山本一郎さんは金融業界にもお詳しいそうなので世間一般に単語が出回る前から関わっていらっしゃったのかもしれませんが。

それはともかくとして、電話に出るかどうかで与信するってのが私としては衝撃だったんですね。電話に出ない奴は多重債務者だから与信しないと。えーーーー。

そりゃま、多重債務者は督促の電話が怖いから電話に出ない、ってのはわかりますよ。でも、多重債務者以外も電話って出ますか?ここ数年の流れとして、知らない番号からの着信は出ないってのはかなり一般的になってきたと勝手に思ってたんですが、それって特殊な話だったんでしょうか。

少なくとも、私は固定電話でも携帯電話でも、知らない番号からの着信は基本的に出ません。着信に気づいたら電話番号をぐぐって、ちゃんとしたところからの着信であるとわかったら折り返します。わからなかったら無視します。大抵は悪徳業者の警告まとめサイトがヒットしますけどね。当然、非通知なら最初から無視です。これで私も多重債務者の仲間入りですね。やった!(違

なんで電話に出ないかって言うと、電話に出ても無駄だからです。いまどき、電話をしてくるのって勧誘かオレオレ詐欺くらいのもの。ある程度知ってる同士ならメールやSNSで連絡するのがほとんどです。もしくは、番号通知で出る前にその人からとわかります。そんなS/N比の悪い電話に出るなんて、無駄なことはする必要がないでしょう。

これは個人情報保護の流れがきっかけの一つかなと思います。昔は名簿には住所も電話番号も載ってました。クラスメイトや同僚の個人情報は当たり前に知ってましたので、連絡も電話を使うことが普通でした。しかし、個人情報を保護しなければということになり、今や同僚の電話番号は直接聞かなければわかりません。ということは、ちょっとした用件程度で電話するということがなくなったわけです。電話をしてくるのは特に親しい間柄の人ということになりますが、そういう人はSNSなどの他の手段で連絡がつきますので、電話をすることもありません。急用があって電話することがあった場合も、発信番号が通知されますのでちゃんと区別が付きます。ということで、知らない番号の電話は出ない、ということになるわけです。

ともあれ、知らない番号からの電話には出ないので私はフィンテックの方々からは多重債務者の烙印を押されているそうです。そうかー、借金できないのかー。たいへんだー。する予定もないけどー。