パソコンの調子が悪くなったときにしたこと

2016/12/4作成

先日、パソコンが突然画面が真っ黒になり操作できなくなりました。強制的に電源遮断して再起動したのですが、OSの起動に失敗。大したことではありませんが、そのときにしたことを書き出してみます。

バックアップをとる

なにをおいても、まずはデータ保全のバックアップです。こんな場合に備えて普段からバックアップとっておいたり、データをそろそろクラウドに置くようにしておくべきなんですが、そのパソコンはたまたましばらくバックアップしてなかったんですね。起こってしまったことは仕方ないので、その時点で出来る限りのことをします。

バックアップもパソコンに負荷をかけますので、バックアップを取ろうとする作業で最後のとどめを刺す可能性もなくはないのですが、そんな状況では専業のサルベージ業者に依頼するしかデータの救出手段はありません。メーカに修理に出してもデータは救出してくれませんし。ということで、ここは覚悟を決めてバックアップです。全領域をコピーできるだけの外付けHDDをつないで、そちらにコピーします。

OSが起動しないので、バックアップを取るのは他の手段になります。今回はレスキュー用LinuxディストリビューションのKNOPPIXを使用することにします。昔に焼いたCD-Rが手元にあったのですが、古すぎて最近のCPUやマザーボードに対応してないのか起動せず。もしかしたらメディアが経年劣化で揮発していたのかもしれませんが。仕方がないので最新のISOイメージをダウンロードしてきてDVD-Rに焼きます。今度は無事にKNOPPIXが起動しました。内蔵と外付けのHDDをマウントしてファイルを全てコピー。WindowsフォルダとかProgram Filesフォルダとかはコピーしても仕方がないのですが、そこで選別するのも大変なので丸ごとです。

ディスクを修復する

バックアップが完了しましたので、修復に取りかかります。メーカ謹製のリカバリソフトが立ち上がりましたので、そちらのメニューからディスク修復を試みてみます。もちろんこれもとどめを刺す可能性がありますが、データはバックアップを取ってますから、怖い物はありません。パソコンが完全に故障したとしても、今時数万円も出せば新しいのが買えます。安い金額では無いし、そうなったら痛いことは痛いですが、データが消失することに比べればなんてことはありませんね。

幸い、ディスク修復がうまくいきまして、OSが無事に起動するようになりました。でもそのまま使い続けるのは怖いので、いくつか検査をしてみます。

イベントビューアを見る

まずは定番のイベントビューアです。OSの標準のログですから、ここを見なきゃですよね。ハングアップした時間帯付近に、何か怪しいログが吐かれてないか確認しましたが、なにもありませんでした。以前から継続的にエラーが吐かれていたということもありませんでした。

ディスクチェックを掛ける

メーカ謹製ソフトでディスク修復を行いましたが、念のためにOS標準のディスクチェックも掛けてみます。システムドライブに対して行いますので、再起動してのチェックになります。こちらでも特にエラーは出ていませんでした。

ウィルススキャンを掛ける

ここまでの確認で、ハード障害の可能性はかなり低くなってきたかなと思えてきます。そこでというわけでもありませんが、マルウェアによる障害も考慮してウィルススキャンを掛けます。普段はクイックスキャンですが、こういうときはフルスキャンです。時間は掛かりましたが、こちらでも異常はありませんでした。

メモリテストを行う

メモリテストと言えばmemtest86が有名ですが、KNOPPIXのディスクイメージにはmemtest86も組み込まれているのですね。これは便利。せっかくですので、こちらも試してみます。1時間程度走らせてみてエラーが出ませんでしたので、とりあえず大丈夫かなと判断しました。ほんとは一晩くらいは走らせた方がいいんでしょうけれどね。

S.M.A.R.Tを確認する

memtest86でエラーがでなかったということは、CPU/メモリ/マザーボードはだいたい正常と考えていいと思います。となると、残る障害要因はディスクです。このPCは購入してから5年くらい経ってますので、HDDが経年劣化している可能性もあります。今はディスクの劣化具合をS.M.A.R.Tで確認できますので、CrystalDiskInfoをダウンロードして実行してみました。が、こちらも異常なし。稼働時間も2000時間程度と思ったよりも短かったので、経年劣化はまだ気にしなくてよさそうです。

起動テストを行う

ということで、障害はだいたい回復したかなと思うので、最後にOS起動テストを10回繰り返して行ってみました。10回とも正常に起動してログイン画面に到達しましたので、とりあえず使い続けても大丈夫かなと判断しました。

というのが、今回の私が行った手順です。ずっとこれだけを行っていたわけではないので、期間としては二日かかりになってしまいました。実際にパソコンに向かって作業を行っていた時間は3時間程度だと思います。

私の知識で行える検査や対処はこんな程度なんですが、何気なくtwitterでつぶやいたところ意外と反響があったので、こんな程度の情報でも価値があるのかなと思って書き出してみたというのが理由の一つ。もう一つは、作業が終わってから世間の人はどうやってるんだろうと思ってぐぐってみたところ、ログビューアとかS.M.A.R.Tとかを紹介してる記事が少なかったので、書き出しておく意義もあるのかもとも思った次第。だからって私がやった方法が優れているというわけではなく、それらの記事ではレジストリのクリアなどの方法が紹介されていて、それは私の手順からは漏れていました。そうやって情報を出し合って補完していけるといいですね。