日本語の将来性

2009/12/18作成

日本人として日本に住んでいると、ついつい日本語ってのは世界のマイナー言語であるような気がしてしまいますよね。特に英語が得意で無い人(私もそうです)にとっては、世界の言語の壁は厚いなぁと感じてしまいます。

しかし、実際には日本語ってのは世界的には大言語(というらしいですが)に属するらしいですね。話者の数では10位くらいに入るらしい。意外な気もしますが、考えてみれば日本国に住んでいる日本人だけで一億三千万人くらいいるわけです。一方世界人口は六十億人程度ですから、世界人口の2%くらいは日本語を話すわけですね。日本人以外にも外国語として日本語を話せる人は当然居ますから、それらを含めれば更にパーセンテージは上がるわけです。一方、世界には数千だか数万の言語があるそうなので、それらの中では大言語と言われてもそういうものかなと思います。

では大言語だからといって日本語が将来に渡って安泰かというと、それはちょっと怪しいような気がする。近年の世界のグローバル化に伴って、世界共通語の必要性は日に日に増していくのは間違いありません。そのときに何語が選ばれるかというと、最大言語である中国語か次点の英語になるでしょう。ヨーロッパ言語との親和性を考えると、英語の可能性が一番高いかもしれませんね。

ま、何語が選ばれるかはともかく、将来世界共通語が選ばれるときに日本語が選ばれる可能性は多分ほぼゼロなわけです。いくたある少数言語に比べれば滅びるのに時間は掛かるでしょうけれど、日本語もいつかは母語として話す人が居なくなる時代がきっとやってくるわけです。これは多分避けようがない。それがいつになるかってだけの話で。個人的な予想としては21世紀中には訪れないかなぁとは思うんだけど、意外と早いかもしれません。

ただ、日本語は少数言語とは違ってそれなりにこれまでの蓄積があるから、完全に滅びてしまうということはないと思います。多分、今のラテン語に近しいようなポジションになるんじゃないでしょうか。母語として話す人はいないけれど、その言語で書かれた古典が存在するので原語で読みたいという趣味人、知識人が必要に迫られて習得する言語と。そんな風になるような気がします。