「ブラック・ジャックにはなれないけれど」永井 明

2007/6/13作成

元医師であり医療ジャーナリストである筆者による8人の医師へのインタビュー記録。の体裁を取っているんだけど、実際にはインタビューを前振りにした筆者自身の医療観を述べた本になっている。

その医療観なんだけど、筆者はどうも医療自体についてかなり懐疑的なスタンスを取っているように見える。懐疑的なら懐疑的でいいんだけど、それも語尾が歯切れが悪くて「?というようなことを考えなければならないのかもしれない」といった調子でどうもはっきりしない。どうせ自分の医療観を前面に出すのなら、もうちょっとはっきり言ってくれればまだすっきりするのに。

ちなみに私は西洋医学とそのベースとなる西洋科学にかなり信頼を置いているつもりなんで、医師にもそうでない考えの人もいるんだという意味で認識を新たにすることが出来た。